「ついやってしまう…」実はダメ!?小児科医が明かす、イヤイヤ・グズグズへのNG行為あるある

「ついやってしまう…」実はダメ!?小児科医が明かす、イヤイヤ・グズグズへのNG行為あるある

こんにちは。3児の母小児科医の保田典子です。今回は、小児科医的しつけ、イヤイヤグズグズ対応のNG行為について。NG行為と言いつつ、私自身ももよくやってしまいます。反省も込めてお伝えしたいと思います。

NG1:ぐずったら「とりあえず泣き止むもの」をすぐ与えてしまう

子どもがクリニックで泣いてしまったら、とりあえずスマホの動画を見せてしまう、とりあえずお菓子をあげてしまう、という親御さんがよくいらっしゃいます。
子どものグズグズ、イヤイヤに対して、スマホやお菓子に関わらずすぐ何か与えてしまったり、子どもの言いなりになってしまうのは、あまりしない方がいいでしょう。

子どもはそもそも泣くものです

子どもはよく泣くものですし、よくグズグズします。特にクリニックは、お子さんにとって嫌なこともいっぱいしますし、予防接種などの注射は痛いので、機嫌が悪くなったり泣いてしまう子も多いですが、別にいいんです。

子どもが学びエスカレートする可能性も

子どもは賢く、すぐ学びます。「こうやったら親はすぐに言うことを聞いてくれる」と学んだら、どんどん態度がエスカレートしていくことがあります。
スマホやお菓子を与える「使いどき」を親御さんがきちんと決めて、生活の主導権を握れるようにすると、後々のしつけにも良い影響があります。

スマホは「ここぞというときにだけ」与えるようにする

たとえば、電車や役所など、公共の場所で子どもがグズって本当に大変!というときに、「スマホは電車に乗るときのスペシャルね♡」という感じで、ここぞというときにだけ「とりあえず泣き止むもの」を使うようにすると、より効果的だと思います(とはいえ、親がスマホをずっと見ていてお子さんは無視は、もっと避けた方がいいかなと思います)。

NG2:イヤイヤグズグズしている子どもへ感情的に怒る

子どもがイヤイヤグズグズしているときに、「だから何がしたいの!」「〇〇しちゃダメでしょ!」「しょうがないでしょ!」と怒ってしまう親御さんを、よく見かけます。突然しょうもないことでイヤイヤし始めると、ため息が出ちゃいますよね。


とはいえ、このように子どもと同じ土俵に立ってしまっては何も解決しないですし、火に油を注ぐことになってしまいます。親が感情的に怒ることで、子どもはさらに泣き叫び、親は困り果てる……ということになります。

親がイライラしなくていいように対処しておく

子どものグズグズは本当にどうしようもありません。なので、突然イヤイヤが始まっても慌てなくていいように、事前に対処しておいたり、時間に余裕を持ったスケジュールで行動ができると良いですね。


例えば、電車の中でかんしゃくを起こしてしまっても、時間に余裕があれば次の駅で降りることができます。時間ぎりぎりだと「下車すると間に合わないのに!」とますますイライラしてしまうかもしれませんね。

また、ぐずりやすい時間を外して移動したり、子どもが眠くなりやすい時間に移動をすれば、外でイヤイヤの対応をしなくて済むかもしれません。


子どもがグズグズしやすいポイントを把握したうえで、グズグズしないスケジューリングをすることも大事ですよ。

ぐずったら共感して抱きしめてみて

ぐずったときの良い対処としては、「〇〇したかったんだね」と共感して、ギュッと抱きしめてあげましょう。そのあとは落ち着くまでそうっとしてあげるか、トントンしてあげましょう。これは、公共の場所でも、子どもが泣いても大丈夫な場所でも同じです。

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