保育園は何歳から預けられる?通い始めにベストなタイミングを知ろう

第145回 みんなが共感!ママのお悩み
保育園は保護者の仕事や病気などを理由に、家庭に代わって保育を手助けしてくれる児童福祉施設です。各家庭に合った利用ができるよう、はやめに情報収集を行いましょう。保育園の基本知識や通い始めのタイミング、入園に必要な準備について解説します。

保育園とは?入園対象年齢をチェック

産休や育休を終えたあと、ゆくゆくは保育園を利用しながら仕事復帰を考えているママも多いでしょう。

そもそも保育園とはどのような施設なのでしょうか。入園対象年齢や幼児教育・保育無償化について取り上げます。

家庭の代わりに保育を助けてくれる場所

保育園とは、仕事や病気などで子どもの保育を十分にできない家庭を助けるため、児童福祉法に基づいて設けられた「児童福祉施設」です。

家庭の代わりに決められた時間に子どもを預かり、保育の手助けをしてくれるため、働きながら育児を考えているママにとって心強い味方となる場所でしょう。

就学前の「教育」を目的とする幼稚園とは異なるため、基本的には保護者が就労していることが入園の条件となります。その他にも「0歳児から入園できる」「幼稚園よりも預かり時間が長い」といった保育園ならではの特徴があります。

入園対象の年齢

基本的に、保育園では0歳(生後約2カ月)から小学校入学前の幼児(満5歳を迎える年度の3月)まで入園が可能です。しかし、入園可能な最低年齢は一様に定められているものではないため注意しましょう。

例えば、園によって生後4カ月・生後6カ月・1歳以上など、具体的な年齢が設けられている場合もあれば、「首が据わってから」など個人差のある条件が設けられている場合もあります。

また、入園だけでなく卒園時期も保育園によって異なります。小学校入学直前まで預かりを行っている場合もあるため、家庭の希望や状況に合わせた選択が必要です。

幼児教育・保育の無償化について

幼児教育の負担を軽減するため、2019年10月より「幼児教育・保育の無償化」が実施されています。原則として3~5歳までの子どもは、保育や教育の場となる施設の利用費が無償となる制度です。

国立・公立・私立を問わず、居住地以外の市区町村であっても、対象施設・事業所であれば制度は適用されます。また、住民税非課税世帯など一定の条件を満たせば、0歳~2歳の子どもであっても対象となります。

所得制限はありませんが、無償化の対象となるのは施設の「利用費」であり、「給食費」「行事費」などは対象外となるため注意が必要です。施設や事業所ごとに細かな条件が設けられているため、事前に確認しておきましょう。

参考:幼児教育・保育の無償化について|内閣府

保育園に預けるのは何歳からがおすすめ?

保育園は「何歳からが入りやすい」というはっきりとした判断基準はありません。そのため、仕事に復帰する希望時期や家庭の状況に合わせて、預ける年齢を判断する必要があります。

0歳のパターン

産休を終えすぐに仕事復帰が必要な場合や、家庭のみでの保育が不可能な場合には、0歳からの預け入れがおすすめです。子どもが1歳になると育休を終えて仕事復帰する家庭も多いため、0歳からなら入園倍率の高い時期を避けられるというメリットもあります。

早いうちから家庭以外の環境に身を置くことで、子どもの社交性は身に付きやすくなります。一方で、子どもが幼い時期に一緒に過ごす時間が少なくなるということも理解しておく必要があるでしょう。

保育園では0歳児3人に対し保育士1人を要する決まりがあるため、保育士の人数が足りず、受け入れ先が少ないこともあります。入園しやすい年齢とはいえ、早めの準備が必要です。

1~2歳のパターン

育休明けに合わせて預けたい場合は、1~2歳がおすすめです。好奇心が活発に芽生える時期なので、家庭外でもよい刺激を受けられるでしょう。親子ともに、生活リズムを整える練習にもなります。

しかし、この年齢は育休明けによる入園希望者数が増えるため、早めの対策が必須です。年度の途中で入園希望を出しても、空きはほぼないと考えるのが無難でしょう。

育休期間内に入園する保育園が見つからなかった場合でも、育休延長の申請が可能です。必要条件を満たせば、子どもが1歳6カ月または2歳になるまで延長ができます。

3歳のパターン

3歳は保育園側の受け入れ人数が増えることもあり、比較的入園しやすくなるタイミングです。これは、保育士1人で対応できる子どもの人数が多くなることが関係しています。

とはいえ保育園や地域によって差は生じます。「2歳からの進級者で入園枠が埋まってしまう」「地域柄、待機児童数が多い」など、条件やタイミングが合わずになかなか入園できないケースもあるのです。

しかし、成長に必要な社会性が身に付きやすい年齢でもあるため、集団生活やイベントへの積極的な参加は、子どもにとってもよい刺激になるでしょう。

スムーズな入園に必要な準備

スムーズな入園には、早めの準備が欠かせません。積極的に情報収集を行い、入園に必要なものは余裕を持って用意しておきましょう。

早期の情報収集が必須

共働きの世帯が増えたことにより、保育園の競争率は年々高くなっています。情報収集を早めに行い、入園申し込み時期を逃さないよう注意が必要です。

とくに4月からの入園をめざすのであれば、前年度から積極的に行動する必要があります。保育園によって違いはありますが、4月入園の場合、前年の10月ごろから募集をかけている場合が多いです。

また「抽選ではなく先着順を導入している」「入園には説明会への参加が必須」といったケースもあります。いずれの場合も、早期からの準備がスムーズな入園の鍵になります。

入園前に準備するもの

入園に際し、用意しなければならない道具は想像以上に多いです。保育園によってはサイズや素材が指定されていることもあるため、時間に余裕を持って準備することをおすすめします。

保育園では個々で用意する持ち物が多く、一つひとつに名前の記入を義務付けられているのが一般的です。細かなものまで名前を記入するのは想像以上に大変で、時間を要します。

指定に合ったものが見つからなければ、手作りする必要も出てくるでしょう。許可が下りてから入園まで1カ月ほどしか期間がない場合もあるため、必要な道具の準備は後回しにしないのがポイントです。

保育園に慣れてもらう方法

実際に保育園に通い始めると、慣れない生活に戸惑いを隠せないこともあります。事前に、親子で新しい環境に慣れるためのポイントを押さえておきましょう。

送り迎えは笑顔で前向きに

保育園への通い始めや慣らし保育の間は、慣れない生活に子どもも親も不安になるものです。

しかし、親の不安は子どもに伝わりやすく、子どもは親の変化を敏感に察します。送り迎えの際は「保育園は楽しい場所なんだよ」ということが伝わるよう、前向きな気持ちで対応しましょう。

慣れない場所でも、親が笑っていると子どもは安心できるものです。なるべく平常心を保ち、お迎えのときには笑顔で抱きしめ、今日あった出来事を聞いてあげてください。そうすることで、子どもの不安も軽減されます。

預けたあとはすぐに立ち去る

泣き止まない子どもを保育園に置いていくのは、後ろ髪を引かれる思いがするかもしれません。しかし親の姿が見えていることで、子どもは「すぐに迎えに来てくれるかもしれない」と期待してしまい、逆効果になってしまう場合もあります。

なかなか泣き止まない子どもも、親の姿が見えなくなると、けろっとした表情で遊び始めることも多いです。お別れを長引かせないことが、早く保育園に慣れさせるポイントでもあります。

「ママもお仕事がんばるね」とハイタッチしてお別れすると、子どものやる気につながるでしょう。すぐにその場を立ち去ることで、子どもだけでなく自身の気持ちを切り替える効果もあります。

子どもの変化を見逃さない

慣れない環境に置かれると、子どもはストレスを感じ、いつもと異なる態度を見せることがあります。変化に不安を感じる人も多いですが、その都度きちんと対応することで、子どもの不安は取り除けます。

「以前よりかんしゃくを起こすようになった」「イヤイヤが激しい」「夜泣きが増えた」などは、よく見られる変化でしょう。

そんなときは慌てずに、スキンシップを多めにとり、いつも以上に子どもの気持ちに耳を傾けてみてください。一緒におもちゃで遊んだり、寝る前に読み聞かせしたりするのも効果的です。

まとめ

保育園へ子ども預けるタイミングは、家庭の事情や子どもの成長によって異なります。つい他人と比べて焦ってしまいがちですが、自身の状況や子どもに合わせた選択こそがベストなタイミングです。

保育園への預け入れは、親にとっては仕事と育児のペースを掴むきっかけになり、子どもにとっては家庭以外で協調性や社会性を育むチャンスになります。

子どもと離れる生活は不安も大きいものです。「子どもと一緒に少しずつ慣れていこう」というおおらかな気持ちで、ゆっくりと各家庭に合ったペースを探してみましょう。

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