これで変わった!先生であり母である私の“イライラ”解消メソッド

これで変わった!先生であり母である私の“イライラ”解消メソッド

あなたは子どもにイライラするとき、どうしていますか?
私は小学校教諭なので、プロとして子ども達とかかわっていますし、ひとりの親としても、その感情をそのままぶつけることは回避したいと思っています。
今回は、教員でありコーチングスキルアドバイザーでもある私が、イライラするときの思考の整理法とそれを解消するためのメソッドを紹介したいと思います。

まずは自分の思考を整理しましょう

まずは、あなたが子どもにイライラするときを思い返してみましょう。「こういう思いに自分はなりがち」ということを、自分自身の中で整理し、言語化する作業です。
私はこの作業をして、先を考えられるようになってから、イライラすることが激減しました。万が一イラっとすることがあっても、それを子どもに出すことはなくなったと思います。
多くの人が陥りやすいと思われる思考を6つにわけて紹介します。

1.「この子を今変えなくちゃ」
「今、この子が反省して変わらないと大変なことになる」。そう思って必死に伝えてもなかなか伝わらない…ということはありませんか。
わが子であったとしても、ひとりの人間を別の誰かが変えることはできません。それを意識するだけで少し見方が変わると思います。

2.「もう○年生なのに」「もう○歳なのに」
「もう小学1年生なんだから片付けは自分でできるようにならなきゃ」「もう7歳なのに座って集中してお話が聞けないなんて」。育児書やネットに書かれていることと比べて心配になることがありませんか? 人それぞれ違うと頭では分かっていても不安になるものですよね。

3.「みんなできているのに」「○○さんはできているのに」
こちらも比べることで出てくる焦りです。まわりの子と少しでも違うところや、できないところを見つけると不安になったり焦ったりして、「少しでもできるようにしよう!」と思うのが親心ですよね。
私も最近新生児のわが子のことで、同じような気持ちになりました。でも同じ月齢のお子さんがいるお母さんとおしゃべりすると、全員が「うちの子はここができなくて不安で…」と口にしていました。そしてその悩みはそれぞれ違いました。
パッと見ると、ほかの子はなんでもできるように見えてしまうのですが、それぞれできるところとできないところがあるんですよね。

4.「こんなに子どものためにやっているのに」
親がやっていることは、ほとんどが子どものためだと思います。でも子どものためという気持ちが強すぎると、もしくは本当は自分がしたいことを押し殺しすぎると、「こんなにやっているのになんでわかってくれないの?」「ここまでやってあげているのになんでできないの?」という思考に陥ります。
実はそれをやっているのは、自分のため。“自分がやりたいからやっている”と気づくとすごくラクになります。

5.「子どもに勝たないと」「ナメられないようにしないと」
「ここで折れたら負け」と思って子どもとかかわって、向こうがなかなか折れなくてイライラしてくる…というのもよくあることだと思います。“ここを許したらずっと許さないといけないから、今は戦わないと…”と思ってしまうんですよね。
ただ、学校現場にいると、イライラと感情的になって戦ってしまうときは、子ども達に声が届きにくいなと感じます。

6.「何も予定通りに進まない」
子どもといると予定通りに進まないことって、たくさんありますよね。自分が見通しを立てたものがすべて崩れたり、準備したものが全然できなかったり…。予定の30%くらいできてたらマル、50%できたらハナマル!と思っているとだいぶ心に余裕をもちながら接することができます。

私のイライラ解消メソッド8つ

自分の思考パターンを確認することで、イライラは確実に減っていくと思いますが、それでもゼロにはなりません。そんなときは、イライラしている自分を少しでも早く切り替えられるようにしたいもの。そこで私が意識している切り替え方を紹介します。

1.ここを乗り越えたら今日のビールはおいしいはず!
ビールでも、コンビニスイーツでも、ちょっと高級なアイスクリームでも! 何か自分にご褒美をあげましょう。
それをおいしくいただくためにも、今を乗り越えるぞ!と頭の中で考えるようにしています。

2.はい、7秒深呼吸
アンガーマネジメント(怒りを予防しコントロールするための心理療法プログラム)でも、7秒深呼吸すると落ち着くと言われています。ただ頭がいっぱいの時、7秒を数えるのってなかなか難しい…。そこで、私は思いっきり3回深呼吸するようにしています。

3.このシーンを本に書いたらおもしろそう
イライラするような状況が訪れたとき、「今、朝の7時半を過ぎたところだ。娘はいまだに、ごはんを3口しか食べていない…」という感じで、本に書くように脳内でナレーションをしてみると、おもしろくなってきます。

4.相手は変わらない。自分が変わる
イライラしたり怒ったりするときって、「その相手を怒りによってコントロールしたいとき」なんですよね。でも怒ったところで変わるかどうかは相手次第。基本的に変わることはないし、変わったとしても「怒られたからやめよう」と、表面上取り繕うだけで、また形を変えて同じ問題が出てきます。でも、自分自身のことは工夫次第で変えられます。自分の声かけや手助けの方法を変えていくと、気づいた頃にはお子さんも変わっているかもしれません。

5.予定通りには進まない
人と人が関わることは予定通りに進まないですよね。その相手が子どもであれば、なおさらです。私は授業に関しては、基本的に15分早く終わるくらいの余裕をもつようにしています。そうすると想定外のことが起きても対応できますし、予定通り終わりそうなら子ども達同士の交流をもう少したっぷり取ってあげようなどの変更もできます。
わが家のお出かけも予定より30分早く出るように設定しておくことで、ちょうどよい時間に出られます。

6.「わかってくれる」と思いすぎない
わかってほしいのはヤマヤマですし、わかってもらおうと伝え続けることも大事なことだと思います。でも、「言えばわかってくれる」とは思わないようにしています。
わが子だったとしても、私とは違う人なので、違う考え方、違う捉え方をすることを前提に話をしています。だから、「この考え方自体をわかってもらおう」ではなくて「こういう考えの人もいる。お母さん(先生)はこう考えているんだ、ということをわかってもらおう」という感じで話をすることが多いです。

7.自分がやりたいことを大事にしよう
親は基本的に自分のことは後回しになりがちです。でも、そうやって自分を後回しにし続けると、「なんで私ばっかりガマンしているんだろう」「なんでこの子はワガママなんだろう」とイライラしてくることもあります。今できる、少しのことでよいので、“自分”を優先してみましょう。
5分読書をする。5分手帳時間を取ってみる…少しでも自分のやりたいことに時間を使うようにするだけで、心のゆとりができてきます。

8.イラっとしていい!頑張った自分を認めて
『イライラすること=悪』と思ってしまいがち。確かにイライラしない方が自分のためにも、子どものためにもよいかもしれません。でも、よくないのはイライラすることではなく、イライラした状態を行動に出すことなのだと思います。イライラすること自体は感情ですので、よい悪いもありません。イライラするくらい自分のこと後回しにして、一生懸命頑張ってきたんだと思います。
「よく頑張ったね自分」と、それまでの行動を認めて、自分を抱きしめてあげてください。

いかがでしたか? 私はこの8つのことを思い出すことで、自分自身の感情を整えることができるようになりました。どれもちょっと視点を変えることが大事なのだと思います。よかったらトライしてみてくださいね。

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