
●子離れできない親の特徴は…
「もう見てられない、ママがやってあげるから!」などと言って、子どもがやる前に、先に手を出してしまうことはありませんか? そんなせっかちパパ・ママは要注意。子どもだって自分でできるはずなのに、時間がかかるからと、なんでもかんでも代わりにやってしまう。よくある光景です。しかし、それではいつまでたっても、子どもは学習しませんよ。
また、他の子と比較することが多いのも、子離れできていないサインのひとつ。周りのお友だちに比べ、着替えや食事のスピードが遅かったり、お絵かきの出来栄えが劣っていたり。それぞれ個人差があるのは当然のこと。「他の子よりもできていないから」手伝ってあげるというのは余計なおせっかいになってしまうこともあるのです。
●子離れできない悪影響
子どもの行動を日々チェックし、行動の順番まできっちり管理してしまうママも、よく見かけますよね。「それは危ないから…」、「これは子どものため…」という考え方は、もしかしたら「過干渉」かも? パパ・ママにとっては「子どものため」かもしれませんが、子どもの自主性や意思がなくなり、自分で「何をするべきか」、「しなかった場合にどうなるのか」など、”失敗の経験”をせずに成長してしまうこともあります。失敗に慣れておかなければ、いざ挫折したときの反動が大きすぎて、次にどうしたらいいのかわからない大人になってしまうかもしれません。
また、親が子離れできないことによって、子どもも親離れできずに大人になってしまい、「親子共依存」状態になる恐れが。結婚や出産を経験しても、自立できずに、たびたび実家へ行ってママに頼ってばかり…。とくに男の子を持つママは要注意! 「マザコン夫」が原因で、離婚問題に発展するケースは増えています。
●子離れをするためのチェックリスト
では、スムーズに子離れをするためには、どのような心構えが必要なのでしょうか? 以下の項目を見てみましょう。
□子どものやることに口を出さずに、見守ってあげること
□失敗をしそうだったら、親の意見を押し付けるのではなくアドバイスをしてあげる
□日常生活の身の回りのことは、少しずつ自分でやらせるようにする
□過度な期待はせず、ただ元気に育ってくれればいいと、大らかな気持ちで育児をする
親が子どものことを心配するのは当然のこと。しかし、それも行き過ぎると、子どもにとって悪影響になることもあります。もちろん子育てはパパ・ママにとって大切なことですが、子どもばかりに目を向けず、ときには自分の世界に戻って、自分のための時間を楽しむ余裕を持ちたいですね。
(文・姉崎マリオ/考務店)