管理栄養士のともゆみです。新米の季節ですね。「炊き込みご飯」が食卓に上る率が高くなるわが家ですが、今日は”干物”を使うというちょっと変わったレシピを試してみます。先日放送された『あさイチ』で紹介していた、「あじの干物の炊き込みご飯」です。干物を使うことで凝縮したうま味がご飯にしみわたるとか。そこに合わせるのはミニトマト。いったいどんな味わいになるのでしょう。楽しみ~♪
その発想はなかった~!「なすの炊き込みご飯」作ってみた!まるっと2本を炊飯器に入れて炊くだけ♪
「干物」の炊き込みご飯を作るポイント
番組で紹介していた材料はとってもシンプルで、あじの開き(干物)とミニトマトだけ。調味料も日本酒としょうゆのみで、量も最小限。干物はもともと塩分がついているので、お酒としょうゆも風味づけ程度で、調味料はほとんどいらないそうです。
ポイントは干物をそのまま入れること。炊き上がってからの方が骨を外しやすいからだそうです。もう一つ、干物の上に具材(ミニトマト)がのらないように、具材は横にのせてください。干物の上に具材がのってしまうと、水分が出て干物の皮がふやけておいしくなくなってしまうとのことでした。
この辺りに気をつけて作っていきます。
「干物の炊き込みご飯」の材料と作り方
【材料】
あじの開き(干物)…1枚
米…2合
日本酒…大さじ1
しょうゆ…小さじ2
ミニトマト…10個
青じそ…適宜
備考:干物は、さば、かます、いわしのみりん干しなどでもOK。
【作り方】
1. 米を洗い、炊飯釜に入れます。
2. 水、日本酒、しょうゆを炊飯釜に入れます。水の量は2合分です。
米の上にあじの開きをのせ、その周りに横半分にカットしたミニトマトを入れます。
※ 今回、ミニトマトを半分にカットし忘れてしまい、丸ごと入っています。
3. 炊飯器で普通炊きします。
4. 炊き上がったら、あじの開きを取り出して、骨、頭、ヒレ、ゼイゴなどを取り除いて身をほぐし、炊飯釜に戻します。
5. 軽く混ぜます。
6. 茶碗に盛り付け、お好みで刻んだ青じそを散らします。
「干物の炊き込みご飯」をいざ実食!
う~ん♪ 強い旨味が全部ご飯に染み込んでいてとてもおいしいです!
干物にすることで凝縮されたあじの旨味と脂のコク、トマトの旨味成分が相まって何とも言えない深みのある味になっています。干物単体の味ではなく、いろんな味が合わさっていて、言われないと干物とはわからないかと。全体的には薄味に仕上がっていますが、これは干物の塩分によって多少の違いが出てくると思います。今回使った干物は塩分控えめだったかもしれません。薄味ではありますが、旨味がすごいのでもの足りなさは一切ありません。青じその爽やかさもいい感じです。しょうがを入れてもおいしそう。
あじの栄養素
あじはたんぱく質が豊富で、体を形成する上で重要な必須アミノ酸が多く、免疫力アップにもつながります。
脳梗塞や心筋梗塞に効くEPA、脳を活性化させるDHA、骨粗しょう症の改善に役立つカルシウム、ビタミンA・B2・E、タウリン、カリウムなど栄養豊富な食べ物です。とくにEPAは、血管を広げ血液の流れをよくしてくれるので、長時間同じ姿勢やパソコンやスマホなどの画面を見続けたりして起こる、肩こり、眼精疲労、頭痛や不眠などの症状を予防・改善してくれます。まさに現代人を応援する栄養素です。EPA・DHAの脂肪は酸化しやすいので、干物でも古くならないうちに食べることと、緑黄色野菜も一緒に食べて酸化を防いでください。
「干物の炊き込みご飯」いかがでしたか?ちょっと変わった炊き込みご飯なので、家族には「これは何の炊き込みご飯なの?」と聞かれたりしますが、わが家はみんな完食してくれましたよ。あじは栄養が豊富で、炊き込みご飯にすることにより、栄養成分が丸ごと摂取できるのでおすすめです。旨味たっぷりの炊き込みご飯、一度お試しください。
<参考文献>
おいしくてクスリになる食べもの栄養辞典 監修 池上保子 日本文芸社
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配信: あたらしい日日