●習い事の王道は変わらず支持率高め
立石さんによると、水泳やピアノ、英会話という習い事は現在もこれからも人気が衰えることはないだろうとのこと。
「いつの時代も王道とされる習い事は人気があります。とくに水泳は泳ぎのスキル向上だけではなく、基礎的な体力づくりにも高い効果があると考えられます。またピアノは感性を育みますし、将来的に他の楽器を習ううえでも応用が効きます。いずれもスポーツ系と文化系とジャンルは違えど、能力や感性を開花させるベースとなるものです。また、英会話も将来的に必要になりますし、語学は親が教えられることに限界がある分野なので習わせたいと思うケースが多いですね」(立石さん、以下同)
専門性が高いジャンルよりも、子どもが小さいうちは成長に好影響をおよぼし、かつ応用力のある習い事をさせたいと考える傾向にあるようです。また、古くからある習い事もあなどれないとか。
「定番の習い事ではありますが、そろばんはイチ押しです。小学校低学年から始められますし、月謝も3000円くらいからとリースナブル。計算が早くなるだけではなく、数量を視覚的にとらえることができ、指を使うことで脳を刺激するので子どもの発育にも大きな効果が期待できます」
●これからはニッチな習い事にも目を向けるべき?
メジャーな習い事はスクールも多く、習わせやすい環境にあることも不動の人気を誇っている理由のひとつかもしれません。一方で、あえてマイナーな習い事や古くからある習い事に目を向けてみることもおすすめだと立石さん。
「たとえば、幼児教室や学習塾を全国に展開しているリタリコという会社では、ITとものづくりを組み合わせてプログラミングやロボットといった最先端の技術を使ったものづくりを学べる教室を開設しています。現在は、全国に2拠点ほどしかありませんが、これからの時代に必要なスキルを幼少期から学べることは貴重だと思います。また、語学も英会話ばかりではなく、中国語やスペイン語など習得している人は少ないものの、世界的に見ると使っている人が多い語学です。こうしたニッチな語学を小さい頃から継続して学ぶことができれば、将来有利になるはずです」
定番の人気は引き続き勢いがあるようですが、習い事のジャンルは多様化しています。子どもの希望を叶えてあげることももちろん大切ですが、将来を見通したうえでどんな習い事をさせるべきか、ある程度親が導いてあげることが大事かもしれません。
(構成・文:末吉陽子/やじろべえ)