
●事件の概要
今回の事件は、北海道の山林で、7歳の少年が親に注意されたにも関わらず、いたずらをやめなかったというのがそもそもの発端。少年を置き去りにしたあと、両親は車で500mほど移動し、すぐ引き返しましたが、すでに少年の姿はなかったとのこと。
両親は当初、虐待を疑われることを懸念し、「山菜採りの最中に少年がいなくなった」と嘘の証言をしていました。また、少年の服装についても、はじめの証言とは異なります。それも今回の事件を大きくする一因となっているようです。
●置き去りの理由に違和感
ネット上では、”しつけ”という言葉に違和感を覚える人が非常に多いようで…「しつけで置き去りってどうかしてる」、「しつけとか言い訳をするな!」、「いくらしつけでも山は…」と、両親への怒りの言葉が目立ちます。なかには、「こうなると、しつけで置き去りってのも怪しい」と最初の嘘に続き、しつけが理由というのも嘘ではないかと勘ぐる人もいるようです。また、置き去りにされた場所の近くには沢があり、転落の恐れや野生動物に遭遇する可能性もあります。危険が多いこの状況に、「予想できなかったの?」という意見も散見されました。
●置き去り経験者も
そんななか、「自分も置き去りにされたことがある」、「置き去りにしたことがある」という意見もあります。子どもが悪いことをしたときに、「どこかに置き去りにする」という行為は、少なからず行われているようです。しかし、置き去りにされた経験者は、「置き去りにされてとても怖かった」、「今でも思い出すと動悸が止まらなくなる」と、心に大きな傷を負っている人も…。
しつけという行為の基準は家庭によって異なるものですが、度が過ぎると”虐待”になりかねません。今回の事件、行方不明者はたった7歳の子ども。山の中は大人でも危険なのに、子どもにとって、どれだけ過酷な状況であるか…。まずは、少年の無事を強く願うばかりです。
(文・姉崎マリオ/考務店)