プログラミングおもちゃで伸ばせる能力は?おすすめ商品もチェック

第62回 どれがいいの?子育てグッズ
プログラミングおもちゃは子どもの能力を伸ばす役に立ちますが、様々な種類があるのでどれを選ぶか迷う人は多いでしょう。種類や遊び方を事前に知っていると、子どもに合うものを選べます。選び方のポイントやおすすめ商品などを見ていきましょう。

プログラミングおもちゃって何?

プログラミングおもちゃは比較的新しいおもちゃなので、最近になって存在を知ったという人もいるかもしれません。どんなことを学べるのか、なぜ必要とされているのか見ていきましょう。

プログラミングに必要な考え方を学べる

プログラミングは、コンピューターにさせる処理を順番に書き出す作業のことです。家電・自動車・スマホなど、様々な分野で利用されています。

プログラミングおもちゃは、プログラミングに必要な能力を鍛えられる知育おもちゃです。子どもに与えると、遊びを通じてプログラミングをする際に必要な考え方や論理的思考力を養えます。

実際にプログラミングに挑戦できるものもあればそうでないものもあり、遊び方は商品によって多種多様です。

また、おもちゃの種類によってもできることが違います。論理的思考力だけでなく、問題解決能力やコミュニケーション能力を鍛えられるタイプも多く見つかります。

プログラミングおもちゃが必要な理由

なぜ、プログラミングおもちゃが必要なのか疑問に思う人もいるでしょう。時代の変化に合わせるため、2020年度から小学校で「プログラミング教育」が必修となりました。

授業の内容は学校の裁量に任されており、プログラマーの養成を目的としているわけではありません。プログラミング教育の目的は社会のなかでコンピューターやプログラミングが担う役割に気付き、積極的に有効活用する姿勢を養うことです。

プログラミングおもちゃで遊ばせると、家庭でもプログラミング教育をサポートできます。授業が始まる段階になって焦るのではなく、はやい時期から求められる能力を伸ばしておいて損はありません。

プログラミングおもちゃで鍛えられる能力

子どもにおもちゃを与えるとき、どういった影響があるか気になる親は少なくありません。プログラミングおもちゃで遊ぶと、どういった能力を伸ばせるのか見ていきましょう。

論理的思考力

論理的思考力とは知識を総合的に使用し、筋道を立てて考える力のことです。プログラミングおもちゃにどんな動きをさせたいかを考え、実際に動かす過程で論理的思考力を鍛えられます。

論理的思考力は様々な場面で必要になる能力で、誰かに物事を説明するときや自分のアイデアや意見などを分かりやすく伝えたいときに必要です。

論理的思考力に欠ける人は自分の主張に説得力を持たせられません。プログラミング以外にも役立てられる力なので、将来、IT関係の仕事をしなかったとしても伸ばしておきたい能力です。

創造力・発想力

組み上げたおもちゃに指令を出して動かすブロック系やロボット系のプログラミングおもちゃで遊ぶと、アイデアを生み出す力や新しいものを作り出す力を養えます。

子どもが「自由な発想で組み立てて遊べるタイプ」は、新しいものを生み出すために必要な発想力を鍛えられるでしょう。

初めから完成しているおもちゃではなく、組み立てる作業が必要なものを選ぶと指先の器用さも同時に鍛えられるところが魅力です。

最初はうまくいかなくても、試行錯誤しながらだんだんと思い通りに組み立てられるようになり、ものを創作する喜びや達成感も味わえるでしょう。

プログラミングおもちゃの選び方のポイント

ひと口にプログラミングおもちゃといっても様々な種類があり、どれを選ぶか悩んでしまう人は多いはずです。上手な選び方のポイントを見ていきましょう。

年齢に応じて選ぶ

プログラミングおもちゃを選ぶときは、商品ごとに設定された「対象年齢」を確認しましょう。対象年齢に合わないと難しくて遊べなかったり、反対に簡単すぎて物足りなかったりします。

小さなブロックを使うおもちゃを幼児に与えると、誤飲する危険性もあるので必ず対象年齢をチェックしましょう。幼児に与えるなら小さなパーツを組み立てる必要がなく、文字を理解していなくても直感的に遊べるものがおすすめです。

文字を理解できる年齢になれば、スマホやタブレットなどが必要なおもちゃでも遊べるようになります。簡単なプログラミングを実際に作ってみることにも挑戦でき、より高度な学習ができるようになるでしょう。

おもちゃのタイプで選ぶ

プログラミングおもちゃには、パズル・ボードゲーム・ブロック・ロボットなどのタイプがあります。それぞれ、どんな遊び方ができるのかを見ていきましょう。

パズルやボードゲームタイプは操作がシンプルで直感的に遊ぶことができ、未就学児向けのおもちゃも多く見つかります。

ブロックやロボットタイプは組み立てる遊びと指令を出す遊びを通じて、創造性や手先の器用さなども鍛えられるところが魅力です。

ロボットに指示を出して動かせるタイプのなかには、本格的なプログラミングに挑戦できるものも見つかります。どのタイプのおもちゃも、遊びのなかで失敗や成功を繰り返しながら問題解決能力を養えるでしょう。

遊ぶ環境に合わせる

プログラミングおもちゃのなかには、スマホやタブレットを使って遊ぶように作られているものもあります。子どもにスマホやタブレットを使わせたいかどうかによっても、選び方を変えましょう。

プログラミングおもちゃは、アプリが必要なものばかりではありません。スマホやタブレットなどを使いたくないなら、プログラミングの基礎となる論理的思考力を鍛えられるパズルやボードゲームなどがおすすめです。

年齢を重ねていくと、スマホやタブレットと連動させて遊べる方が使いやすい場合もあるので、子どもの習熟度によっても選び方を変えましょう。

未就学児でも楽しめるプログラミングおもちゃ【3~5歳から】

プログラミングおもちゃは、未就学児でも遊べるものが豊富にあります。文字が読めなくても、イラストを見てプログラミングに挑戦できるものもあります。複雑な操作が必要ない、未就学児向けのおすすめ商品を見ていきましょう。

学研ステイフル「カードでピピッと はじめてのプログラミングカー」

ゴールや通り道を決め、ロボットカーに命令を出して走らせるおもちゃです。めいれいカードで指示を出し、ぼうけんマップの上に置いたロボットカーを思い通りに走らせましょう。

プログラミングの世界ではおなじみの「ループ処理」を取り入れて、複雑な命令を簡素化する試みも行えます。

どのような動きを組み合わせれば、効率よくゴールにたどり着けるのかを考えながら遊べるので、論理的思考力や最後までやり抜く力を身に付けられるでしょう。対象年齢は3歳からです。

・商品名:学研ステイフル「カードでピピッと はじめてのプログラミングカー」

・Amazon:商品はこちら

フィッシャープライス「コード・A ・ピラー ツイスト」

イモムシ型のロボットに5つのダイヤルと8種類のコードで動きをプログラミングし、自由に走らせて遊ぶおもちゃです。

ダイヤルを回してスタートボタンを押すシンプルな操作なので、小さな子どもでも簡単に扱えます。1000通り以上の動きを設定でき、走る方向を指示するだけでなくおしゃべりや音楽なども流れる仕組みです。

思い通りに走らせようとする過程で、計画力・問題解決能力・創造力などを伸ばせます。対象年齢は3歳からです。

・商品名:フィッシャープライス「コード・A ・ピラー ツイスト」

・Amazon:商品はこちら

くもん出版「ロジカルロードメーカー」

パネルの上に溝が掘られたピースを置き、スタートからゴールまでの道をつないで遊ぶおもちゃです。

どのピースを組み合わせればゴールまで効率よく進めるのかを考える過程で、プログラミングに必要な論理的思考力が鍛えられます。

全88問の問題が付いており、指定されたピースを使用してゴールを目指す遊び方も可能です。道をうまくつなげられなかったときは、正しい道に作り直すことで問題解決能力も養えます。

対象年齢は5歳からですが、大人でも楽しめるので家族みんなで遊べるゲームを探している人にもおすすめです。

・商品名:くもん出版「ロジカルロードメーカー」

・Amazon:商品はこちら

組み立て式ロボットのプログラミングおもちゃ【6~10歳から】

小学生になると、少々複雑なプログラミングおもちゃでも遊べるようになります。好奇心旺盛な小学生を満足させてくれる、遊び応えのある商品をチェックしましょう。

タカラトミー「embot スターターキット」

付属のダンボールを切り取ったり折ったりしながらロボットを組み立て、専用アプリを使用して実際にプログラミングして動かせるおもちゃです。

モーターを動かすだけでなく、LEDライトを点灯させたりブザーを鳴らしたりできます。タブレットからの操作が推奨されているので、子どもが自由に使えるタブレットを用意すると、より遊びやすいでしょう。

プログラミングのレベルは5段階に設定され習熟度に合わせて遊べるので、プログラミングの経験がない子でも挑戦できます。

付属の素材以外にも、画用紙や牛乳パック、ペットボトルなど身近にある素材で自由にカスタマイズでき、創造性や発想力を高められるところも魅力です。対象年齢は6歳からとなっています。

・商品名:タカラトミー「embot スターターキット」

・Amazon:商品はこちら

makeblock「mBot」

3つのセンサーを搭載したロボットを動かし、プログラミングの結果を確認できるおもちゃです。障害物を避けて動かす、好きな色に光らせる、黒線の上を走らせるなど、多彩な動きをプログラミングできます。

約20種類のパーツを組み立てながら、ロボットの構造や仕組みも学べるでしょう。

子ども向けに作られたプログラム「mBlock」を採用し、小学校のプログラミング教育にも取り入れられている「スクラッチ」と同じように、ドラッグ&ドロップで簡単にプログラミングできます。

対象年齢6歳以上ですが、別売りの拡張パーツや上位機種を使用すれば中学生になっても楽しめるでしょう。パソコン・スマホ・タブレットに対応しています。

・商品名:makeblock「mBot」

・Amazon:商品はこちら

小学校プログラミング教育に関する研修教材:文部科学省

レゴ「レゴブースト クリエイティブ・ボックス」

スマホやタブレット端末を使用し、無料の専用アプリを利用して操作するおもちゃです。ブロックで組み立てたロボットに、簡単なコードを組み合わせて命令を出して遊べます。

ラジコンのように操作したり、動きに反応するプログラミングを組んだりと、工夫次第で遊べる範囲がどんどん広がるでしょう。ロボット・子猫・ブロック組み立てマシンなどの5つのモデルに組み替えられ、遊び応え十分です。

ロボットタイプは話しかけると表情が変化したり、子猫タイプはのどを鳴らすようにプログラミングできたりと、形状によって動きに変化を付けられます。対象年齢は7~12歳です。

・商品名:レゴ「レゴブースト クリエイティブ・ボックス」

・Amazon:商品はこちら

まとめ

プログラミングおもちゃには、遊びのなかで自然にプログラミングに必要な考え方や能力を伸ばせる特長があります。

おもちゃを使ってプログラミングに親しんでおけば、小学校でプログラミング学習が始まったときに戸惑わずに済むでしょう。

子どもの年齢に合うものや個性にマッチしそうなものを選ぶと、失敗せずに済みます。低年齢の子どもや初めてプログラミングに触れる子どもには、簡単な操作で遊べるものがおすすめです。

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