●エアガンをむやみに取り上げても、子の好奇心は失われない!
「僕自身、振り返ってみると、小学生の頃に友だち同士の間でエアガンブームが起き、10禁のハンドガンを買って、畳の部屋でふすまを撃って親に怒られる…というようなことはありましたね(笑)。テレビゲームもシューティング系のものは多いし、映画やドラマでも銃を使うシーンがたくさん登場します。人間は元々狩猟民族ですし、男の子なら、誰しも一度は“撃ってみたい”という衝動に駆られるはず。男の子にとって銃は、ロマンであり本能でもあります。エアガンやサバイバルゲーム(以下サバゲー)は、お子様がきちんとしたルールを把握していれば、決して危険なものではありません。もちろんご家庭内での考え方もあるとは思いますが、むやみに取り上げるのではなく、きちんと大人が手ほどきした上で遊ばせるのであれば、むしろ問題は起きにくいですし、体も頭脳も使う素晴らしい遊びだと思っています」(正嵜氏 以下同)
そこで正嵜さんに、「エアガンプレイで絶対にやってはいけないこと」を聞いた。
【子どもがやってはいけないエアガンプレイ】
1.フィールド(サバゲ―を行う場所)以外の屋外では、絶対に撃たない。(BB弾はゴミにもなります)
2.フィールド以外では、銃を人に向けない。(銃口を向ける行為は、人に威圧感を与えます。万が一、銃のなかに弾が残っていたら、ケガの原因にもなりえます)
3.年齢制限を超えた銃を持たない、持たせない。(都道府県によって条例が違いますが、なかには、子どもに銃を見せるだけで“青少年育成条例”の違反になる地域もあります)
「10禁の銃ならほぼ大丈夫ですが、18禁の銃は、目に当たれば失明する可能性もありますし、威力をMAXにすると歯が折れるほどの脅威にもなりえます。もしもお子様がエアガンに興味を持ち始めたら、単純に取り上げてしまうのではなく、弊社の様なフィールドやサバゲ―サークルなど、ちゃんとした指導員がいる場所で遊ばせてほしいですね。親が無理矢理取り上げたところで、子どもの興味は失われませんし、むしろもっと執着するようになる可能性もあります。親に隠れて遊んで危険な目に遭わせるよりも、子の興味をしっかりと汲んだ上で、スポーツ感覚で遊べる場所を提供してあげてほしいなと思います」
「ガンマナーや知識を知らないまま、公園などで、マスクなしに勝手に撃ち合いをしてしまうことこそが最も危険」と正嵜さんは語る。「誰もいないから…」と判断して撃ち合いをしてしまい、偶然通りかかった人に当たってしまうことも…。もしもわが子がエアガンに興味を持ったら、親としては子の興味を生かし、施設やチームでマナーや正しい知識を教えてもらうように促すのが最善の方法なのかもしれない。
(撮影/溝口里奈 文/吉富慶子)