
●野菜の食感が苦手…
子どもが野菜を嫌いになる理由のひとつは食感。野菜には、それぞれ繊維の向きがあります。切り方を変えるだけで、食感や味の印象を変えることもできるのです。
□野菜の切り方
1)キュウリ
・繊維に対して直角になるように薄く切る
→水分が多くなり、甘みが感じられる
2)タマネギ
・繊維に沿って切る
→シャキシャキ食感で、苦みが少ない
・繊維に対して直角に切る
→柔らかい食感になるが、比較的、苦みや辛みがでる
3)トマト
・横向きに切る(いちょう切り、スライスなど)
→甘みが感じやすい
4)ニンジン
・繊維に沿って切る
→シャキシャキ食感になる
・繊維に対して直角に切る
→味が染みやすくなるので、煮物やマリネにすると◎
野菜や調理法によって切り方を変えると、子どもたちの中にあったそれまでの野菜のイメージが変わり、食べられるようになることもあるそうです。
●野菜の苦みが…
野菜のイメージとして、「苦み」が真っ先に浮かびますよね。子どもの舌は、「苦み」「酸味」を感じ取る力が、大人よりも敏感だそう。「苦み=毒」「酸味=腐敗」という、本能的な感覚だとも言われています。苦みが薄くなるように、パウンドケーキやクッキーなどのお菓子や好きな食べ物に混ぜるという方法は、簡単ですが、かなり有効。形が残っていると、気づいてしまったときに一気気持ちが冷めてしまいますよね。ミキサーでピューレ状にするのがオススメ。
●野菜に親近感を!
野菜嫌いを克服する方法は、食べさせることだけではありません。一緒に料理したり、ベランダで育てたり。野菜に触る機会を増やし、愛着が湧くようにするのも効果的。ひとりで世話をさせるのは難しいので、朝の水やり係に任命する、収穫係を任せるなどしてみるといいかもしれません。
野菜を食べさせたい気持ちはわかりますが、無理やり食べさせるのは絶対NG! また、「食べなかったら○○禁止だからね」という交換条件を出すのも、あまりよくありません。プレッシャーを与えず、何日か経ったら再チャレンジするなどの工夫をしてみてください。
(文・明日陽樹/考務店)