
●最初の関門、ゲームを認めるか
おそらく、ゲームに関するトラブルで最初に悩むことは、ゲーム機を買い与えるかどうかではないでしょうか。『ポケモン』や『妖怪ウォッチ』のブームにより、多くの子どもが小型ゲーム機を持ち歩くようになりました。そのブームは、ゲームを持っていないことで、話題についていけないという問題も発生するほどです。
ネットを通じた対戦や協力プレイを認めるかどうかなど、親の目が届かない部分が多く、ゲームをどこまで認めるかの線引きも難しいところ。流行やまわりに流されず、しっかりと決断してあげてください。
●ゲームの貸し借りトラブルは多い!
最近のゲームは、スマホで楽しめるものやダウンロードして本体に保存されるもの(ゲームソフトが不要)が主流になりつつあります。昔ほど、ゲームの貸し借りは多くないのかもしれません。しかしそれでも、ゼロではないのが現状。
ゲームの貸し借りトラブルは、おもに2パターン。貸した(借りた)ゲームを壊してしまう場合と、そもそも返す気がなかった(借りパク)という場合です。ゲーム機本体を壊してしまった場合、金額は数万円になります。決して安くはありません。日頃からゲーム機の価値を子どもにしっかり伝え、貸す側になるときも、壊されてしまう可能性があることを十分に理解させたうえで、貸すかどうかを決めたほうがよさそう。
盗まれたり、返してもらえなかったりする場合は、まず貸し借りの経緯をしっかり確認すること。もしかしたら、合意なしで無理矢理取られたのかもしれません。事実が確認できたら、まずは本人たち同士で解決するよう促してみましょう。何回か「返して」と催促するだけで、返ってくることも。それでも返ってこなければ、「お知らせ」という形で、相手の家族にコンタクトを取ってみる。もちろん、角が立たないように伝えることを忘れずに。子ども同士のトラブルが、ママ友トラブルに発展してしまうこともあるのです。
パパやママも、子どもの頃におもちゃやゲームでトラブルが起きたことはあるはず。子ども同士でだけ約束させるのではなく、間に入ってあげるのが大きな対策になります。もしも子どもがトラブルに巻き込まれたら、相手を責めるだけではなく、大切な人生経験として、そこから教訓を得ることで、物やお金の大切さを教えるきっかけになると思いますよ。
(文・姉崎マリオ/考務店)