反ワクチンは悪者?母親と小児科医の対話を描く『神辺先生の当直ごはん』

反ワクチンは悪者?母親と小児科医の対話を描く『神辺先生の当直ごはん』

『神辺先生の当直ごはん』という漫画をご存じですか。真面目な新米小児科医の平野と、当直室でご飯を自炊する変わり者の先輩医師の関わり合いを通して現代医療を描く物語です。この記事では『神辺先生の当直ごはん』から、乳児のワクチン接種について描く第2話「予防と不安」をご紹介します。予防接種について悩む母親の責任についてとても臨場感ある作風で描かれています。ぜひ読んでみてください。

ⓒ能一ニェ/ちんねん

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予防接種の未接種が子どもに与えるリスク

舞台は市内唯一の夜間小児診療を受け入れる総合病院。ある日、風邪のような症状で1歳の女の子が夜間診療に訪れます。

普通の風邪かと思った新米小児科医の平野の見立ては外れ、みるみる容態が悪化。母子手帳の予防接種欄を確認すると、そこは全くの空欄でした。

「予防接種さえ打っていれば、この痛みは必要なかったかもしれない」

予防接種が打たれていないことで、予防接種で防げるはずの感染症にかかっている可能性が疑われ、苦痛を伴う検査をしなくてはならない子ども。その様子を目の当たりにして、平野は複雑な心境になります。

母親が予防接種を嫌がる理由

ⓒ能一ニェ/ちんねん

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予防接種とは、子どもを感染症にかからないようにする、またはかかった場合でも重症化を防ぐのためのものとされています。しかし、なんらかの副反応が起こるケースが報告されているのも事実です。

漫画に登場する母親は、信じていた医師から子どもの症状について「仕方がない」という説明をされた経験から、医師を信じられなくなってしまったようです。

薬や予防接種などにより、原因がはっきりわからない副作用や副反応が起きることは、この母親にとって恐ろしいことでした。それ以来、予防接種を受けさせない「反ワクチン」の立場を取るようになったのです。

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