おいしくてカラダにやさしい、世界の発酵食品
メンマ(中国)
あっという間に旬が終わってしまうたけのこ
大好きなたけのこを少しでも長く味わいたくて
オイル漬け&発酵メンマにして保存しました。
旬が終わってもまだ冷蔵庫にいてくれるしあわせ♡
ラーメンのトッピングなどで日本でもお馴染みのメンマは、麻竹(マチク)というたけのこを乳酸発酵させた加工食品。
オイルに漬けたり発酵メンマにして保存しながら日々の食卓で楽しまれている@e_flow.nさんに、メンマ作りで気を付けていることを伺いました。
「やはり鮮度が大事だと思います。まず、たけのこを茹でるところから始まるので、たけのこを入手したらなるべく早く調理をするということを心掛けています。まずはそれがおいしさの秘訣なのかなと」
手作りメンマで夫婦合作ラーメン
そして、おいしさのポイントは、「ひたすらゆっくりじっくり待つことでしょうか(笑) 。下茹でするにも、乳酸発酵させるにも、干すにも、それを戻すにもそれなりに時間が掛かります。その過程をワクワク楽しみながら、できあがりをのんび〜り待つことなのかもしれません」とのこと。
メンマだけでなく、煮干しスープから煮卵、焼豚まで手作りの夫婦合作ラーメン。とってもおいしそうで、ほっこり温かい気持ちに。
ザーサイ(中国)
メンマと同様に中華食材として馴染み深いザーサイは、からし菜の変種で茎の部分がこぶ状に大きく膨らんでいるのが特徴の漬物。ザーサイ(搾菜)の「搾」は、天日干しして塩漬けにする工程で塩水を搾ることからきているそう。
@chakichaki52さんは、瓶詰めのザーサイに自家製の蒸し鶏と刻んだきゅうりをあわせて中華和えに。ご飯のお供やおつまみなど漬物としてそのまま食べたり、ごま油で炒めたり、スープに入れたり、いろいろな料理にアレンジできるのもザーサイの魅力。
さっと和えるだけでおいしい@chakichaki52さんのレシピ、ぜひトライしてみてくださいね。
材料(4人分)
・蒸し鶏……75gくらい
・ザーサイ……1/2瓶(50gくらい)
・きゅうり……1本
・塩……適量
【A】
・醤油……小さじ1
・ごま油……小さじ1
作り方
きゅうりは両サイドのヘタを切って斜め切りにスライスし、塩もみして水洗いする。ぎゅうっとしぼって、蒸し鶏、ザーサイとともにボウルに入れ、Aを回し入れてしっかり和えたらできあがり。
レシピ出典:Instagram(@chakichaki52)
グンドゥルック(ネパール)
グンドゥルックの作り方
大根の葉などの青菜を
さっと50度洗いしてザクザク刻む。
(洗った後の水分は付いたままでも大丈夫)
*
なるべく瓶いっぱいにたっぷりと詰める。
土に面した葉っぱの根元には
乳酸菌がたくさん潜んでいるので
捨てずに入れる。
*
瓶の蓋をして放置。(常温でOK)
日に何度か蓋をあけてガス抜き&
手でぎゅーっと下に押して
なるべく早めに水分を上に上げる。
(重石をしても良いかも)
*
1週間ほどしたら酸味が出るので
冷蔵保存してそのまま食べるか
ぎゅっと絞って天日に干して保存する。
(本場のグゥンドゥルックは干して長期保存)
からし菜などの青菜を無塩発酵させて乾燥させたネパールの保存食、グンドゥルック。@haretoke.ayaさんは、お子さんたちが収穫された大根の葉を刻んで瓶に詰めて。
「ネパールではこれをぎゅっと絞ってカラカラに干して乾燥させる。それをカレーに入れて酸味付として使ったりスープや炒め物にしたり。食べ物を決して無駄にしない知恵。乳酸菌たっぷり。発酵ってすごい。菌の生態系って素晴らしい」と@haretoke.ayaさん。
仕込みから6日が経ち、だいぶ酸っぱく食べ頃に
ふた開けるとプシュっと
良い音がして
高菜漬けの様な良い香りー♡
「無塩なのに腐らずに発酵するなんて不思議。おそらく青菜の辛味成分が腐敗菌を抑制してくれると思われるので、大根や蕪の葉など辛味のある青菜がオススメ。ザワークラウトのようなすんきそっくりの無塩乳酸発酵のお漬物です。良かったらお試しください!」と@haretoke.ayaさん。
常備菜としてそのまま食べたり、お味噌汁などの具材にしてもおいしいグンドゥルック。完成した後は、常温に置きっぱなしにすると発酵が進んでどんどん味が落ちてしまうそうなのでご注意を!
ピクルス(ヨーロッパ)
ピクルスは野菜と酢、砂糖、塩、ハーブやスパイス類で作られるが、酢の歴史は紀元前5,000年頃に遡る。当時は、ナツメヤシや干しぶどうが酢の原材料になっていた。そして、ピクルスは紀元前2000年頃からメソポタミア南部で作られ、やがてヨーロッパ各地に広まっていったという。
ヨーロッパをはじめとして、アメリカ、インドなど世界各国で作られているピクルス。
@hirayanohatakeさんは、刻んだ赤玉ねぎにローズマリー、にんにく、黒胡椒、砂糖、塩、ワインビネガーをあわせてピクルスに。
作り方やおいしさのポイントをお伺いしたところ、
「酢はワインビネガー、りんご酢などその時あるもので(分量もお好みで)。すくうものは清潔なスプーンなどで。マリネ液が馴染んでだんだんオニオンの味が濃くなってくるので、違いを楽しんでください」
とのこと。
赤玉ねぎのピクルスと一緒に、マリネ液をカルパッチョやサラダなどにかけるのもおすすめだそうです。
ザワークラウト(ドイツ)
キャベツを塩もみして乳酸発酵させたドイツの家庭料理には欠かせない保存食、ザワークラウト。
「ザワークラウトも紫キャベツでつくるとこんなにカラフルで、実際はもっと鮮やか。アントシアニンが酷使しまくりの疲れ目に効いている気がします」と@satomifoodieさん。
以前、おうちごはんでもダイエットに効果があるとされている発酵食品「乳酸キャベツ = ザワークラウト」についてご紹介しました。ぜひチェックしてみてください。
アンチョビ(イタリア)
アンチョビは、カタクチイワシを塩漬け発酵してオリーブオイルに漬けた保存食。
2か月近く冷蔵庫で寝かせて、自家製のアンチョビを完成させたという@lesmoules___さん。
「副産物として魚醤も少しだけ出来上がりました。パスタにしようか、じゃがいもと炒めようか……、何とも嬉しい悩みです」
自家製アンチョビで作るパスタ、最高においしいんだろうな~。
シュールストレミング(スウェーデン)
スウェーデンで今も生産され日本にも
インポートされている
『世界一臭い缶詰』と名高いこの一品。
ニシンの塩漬けを缶詰して発酵させたスウェーデンの保存食、シュールストレミング。
「手にとってみると缶詰が発酵により膨張してるんです。(中略)カッパにガムテープで隙間を塞ぎ、完全防備して挑みました」と@tamaploさん。初めて食べる時は、わくわくドキドキが止まらないでしょうね。
夏のスウェーデンで
本場スウェーデンの食卓で、シュールストレミングを味わったという@lazyayoさん。
「食べた感想はというと……、確かに臭いのだけど……、アンチョビのニシン版という感じで意外と美味しい。(臭いけど)当然ながら、、常食にはならないけど……1年に1回くらい食べてもよさそうよ。いや、一生に1回か……」とのこと。
食べ物の匂いとは思えない臭さだけど、だんだん慣れておいしく食べられたそう。シュールストレミングの匂いも味も気になるので、次回スウェーデン滞在時にはぜひトライしてみたいです。
テンペ(インドネシア)
ふわふわの白カビさんは
まるでカマンベールみたい
インドネシア発祥のテンペは、大豆などをテンペ菌で発酵させたもの。食物繊維やビタミンB群、ミネラルなどが多く含まれており、糸を引くこともなくクセがないので食べやすく、スーパーフードとしても注目されています。
自家製テンペを素揚げに
@tanbo_to_hatakeさんは手作りのテンペを素揚げにして、チリペッパーソルトと青海苔をふりかけて。
「ホクホクのテンペ、飲める方ならビールが欲しくなっちゃいそうな感じ(笑)」と@tanbo_to_hatakeさん。つまみ食いが止まらないおいしさのテンペを使った一品は、おかずにもおつまみにもぴったりです。
世界はおいしい発酵食品にあふれている!
オーストラリアの「ベジマイト」やイギリスの「マーマイト」、台湾の「臭豆腐」、フィリピンの「ナタ・デ・ココ」など、世界にはその土地の人々に慣れ親しまれているおいしい発酵食品が、まだまだたくさんあります。
発酵食品を通して、世界のおいしいを探してみるのも楽しそうですね。
配信: おうちごはん