「ママが僕を叩いた!」あらぬ冤罪が生まれた日。

「ママが僕を叩いた!」あらぬ冤罪が生まれた日。

最近我が家のいたずらボンズが「エグい」という言葉を使います。
一丁前かっ・・・!!
「そもそもエグいってどういう意味だろう?」と気になりだした夫が意味を調べたところ、「あくが強くていがらっぽい感じがする、って意味だって」と教えてくれました。
いやそれ野菜のエグみとかのほうの意味でボンズが言ってるのとは違うと思う。
最早どうでもいい。

こんばんは。鹿原です。
ちょっとみなさんに聞いていただいて欲しいお話があります。
鹿原家で大事件が起きました。
いや正しく言うと、わたくし鹿原の中だけで大きな事件が起こりました。

題名にもありますが、ひょんなことから冤罪が生まれてしまった。という話です。
良ければ暇つぶしに聞いてください・・・・・。

意地の張り合いの末

今から三ヶ月ほど前の話。

時間はPM 21:30
本来なら6歳児であればとっくに布団に入っていなければならない時間に、ボンズはまだ起きていた。
真剣にゲームをし、目はぱっちり。血走ってギンギラギン
ゲームを止めさせない鹿原も悪いですが、ボンズの「いいところまで終わったらやめるから」という言葉を信じて30分。
一向にやめる気配はない。

明日は幼稚園。
出来ることならさっさと歯を磨いて寝て欲しい。
でなければ明日の朝、起きる時グズグズになるかもしれないし、何より夜の大人タイム(別名アイス食べるタイム)がこのままでは削られてしまう。
それは非常に許されがたい。

母「そろそろゲームやめて歯磨きしてね」
ボ「もうちょっとで終わる」
母「さっきもそう言ったよ」
ボ「もうちょっとだから」

同じセリフの繰り返し。
「今すぐ歯磨かなかったら、もうママ仕上げ磨きしないからね。そしたら虫歯になって痛い痛いになって注射されるんだからね」
鹿原お得意の脅し作戦。
いつもならこれで慌てて歯ブラシを手に取るのだが、今日はなかなかしぶとい。
相当ゲームにのめり込んでいるのだろう。

いい加減鹿原もイライラしてきた。
もう何度「ゲームやめて」「歯磨きして」と口にしたかわからない。
無理にでも消せば良かったのだけど、ゲームに無頓着な鹿原、データが消えたなどであとあと面倒なことになることを恐れ、スイッチをいじることが出来ずにいた。
今思えばここでデータを消す勢いで躊躇なく強制終了しておけば、あんな大罪は生まれなかったのに・・・
あの時の自分を恨む・・・

一向に歯を磨こうとしないボンズに鹿原はしびれを切らし「もう磨かなくていいよ。歯ブラシしまうからね」と歯ブラシに手を伸ばすと、さすがに慌てたかボンズがその歯ブラシを奪おうと手を伸ばしてきた。
しかし鹿原もいい大人である。6歳ボンズの力になぞ負けていられるものか。

ボ「もうゲームやめて磨く」
母「もういいよ」
ボ「磨くの」
母「もういいっちゅーの」
子供同士のおもちゃの取り合いのように歯ブラシを奪い合っていたそのとき、ボンズの力が一瞬抜け、そのままの力である私の腕が大きく振り上がった。
その手が偶然、ボンズの後頭部に軽くあたってしまった。

ボンズは一瞬目を開いてびっくりした顔をした。
そんなに強い力ではなかったけど、頭に当たってしまったことに驚き、とっさに「ごめんね。痛かった?大丈夫?」と鹿原は口にした。
ボンズは平気そうに「別に大丈夫だけど~」と言い、その隙を狙って歯ブラシを奪い自分の口に入れた。

あたった感覚的に痛みは大丈夫だろうと思った。けど

なんとなく悲しそうなボンズの顔が、、

なんだかちょっと気にかかった。

翌日にポロリ

そんなことがあった翌日、幼稚園に送ろうと車に乗ったとき、突然ボンズが言った。
ボ「ねえママぁ~」
母「んー?」
ボ「どうして昨日僕の頭叩いたの?」

思わず「えっ!?」と声を上げてしまった。
思い当たることは、ある。
昨晩のあの、歯ブラシを奪い合ったときのこと。

母「ママがいつ叩いたの?」
ボ「怒って手で頭叩いた」
運転中だったし、後ろにいたので、ボンズがどんな顔をして言っているのかは見えなかった。

ボンズを車から降ろす時、頭を撫でて、抱きしめて
母「あのね、あれは叩いたんじゃないよ。たまたま手があたっちゃっただけだよ」
「ふーん」
「本当だよ。あたっちゃっただけだからね。叩いたりしないよ。こんなに大好きなんだから」
「そっかぁ」

ボンズは笑っていたけど、それがどこか無理しているように見えて、納得がいっていない感じなのが伝わった。

昨日ぶつかったときは、まだイライラが残っていて、すぐに理由を説明していなかった。
歯ブラシを取ろうとしてたまたまぶつかったんだよ、って。
ちゃんと言わなかった。だからボンズは「怒られて叩かれた」そう捉えてしまった。

ぶつかった直後にちゃんと説明していれば、ボンズもわかってくれていたと思う。
だけど今さらそれを後悔してももう遅い。
時は戻らない。
これ以上弁解してたところで、ボンズにとっては焦って言い訳しているように感じられてしまうかもしれない。

6歳だから、言わなくても伝わり、何でもわかってくれてると思ってた。
けどまだ6歳。
大人になってもわからないことがたくさんあるのに、ちゃんと説明しなかったら伝わらないし、ちゃんと傷つく。

いくらイライラしたとしても、その時その時にその時のことをちゃんと伝えていかないとなぁ…と、とても後悔した。

三ヶ月後の真実

と言いつつ、そんなことをすっかり忘れて過ごしていた3ヶ月後。

つい先日のこと。(鹿原にとって)大事件が起こった。
私と夫とボンズの3人で夫の実家に帰り楽しく過ごしていたときのこと。
たまたまニュースで虐待の特集をしており、
夫母「ボンズ君の幼稚園ではもちろんそんなことはないよね?」
夫「しっかりしてるから絶対ない。信用できるから大丈夫」などと話していたとき、突然ボンズが言った。

「でもママは怒って僕のこと叩いたことあるよね!」

デモ ママハ オコッテボクノコト タタイタコト アルヨネ

アリマセヌ

しーーーーーーん・・・・
と一瞬静まり、特に誰もその言葉に触れず、話は何事もなく続く。
確実に聞こえていたことは間違いない。

私はあぐらをかきそっと目を閉じ無に走った。
現実逃避・・・
今更慌てて否定してもそれはそれで怪しいし、何より話は流れ説明するタイミングを逃してしまった。
もうこれは無理だ。言葉は消せない。それならば存在を消すしかないお願い神様・・・という無駄な祈り。

ボンズのさりげなく言った言葉。
「ママに叩かれた」
叩いていない。叩いていないのだけど、きっとボンズの中ではあれからずっとそういうことになってしまっている。
それはもうしていなくてもしたことと同じ。
僕はママに叩かれた。そう思ったとき、きっとものすごく悲しかっただろうし、傷ついたと思う。
その事実を一生背負い、大きくなってからまたふと思い出すかもしれない。「ママは僕を叩いた」と。

ごめんね。悲しい思いをさせてしまって。

どうしても避けられないことはある。
誤解を生むこともある。
でもその時にちゃんと言っていれば、もしかしたらわかってもらえたかもしれない。
いい大人が感情に振り回されるなんてダメだなぁ。
本当に、本当に、これからはボンズの気持ちを一番に考えて伝えよう。

そうして私の冤罪は生まれた。
「ママは僕を叩いた」
そしてさらに周りに知られるハメになってしまった。
鹿原家の大事件であった。
チックショー――――!!!!!

免罪は想像もしていない瞬間に生まれる。
みなさんも、くれぐれも気を付けてくださいね。

こんなに小さい頭、叩くわけないじゃん。

可愛くて可愛くて可愛くて

世界一大好きだから

守ることはあっても、傷つけたりはしないからね絶対。

でも歯はちゃんと磨いてねじゃないと虫歯になって注射されるよ(脅し)
ヨロシク坊ちゃん!

おまけ

最後は、クリスマス後に用無しになりしばらく放置されていた、季節はずれのサンタの画像で締め。

内股がプリティー

でも袋にしまうと、

呪うように鹿原を見ていた。

<あんふぁんメイト 鹿原美佳>

夫・長男5歳(幼稚園年長)
食べることは、生きること。定番レシピから、おもしろレシピの発案まで。親子揃って食べることが大好き。でも女心も、忘れない。

配信元

あんふぁんWeb
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全国の幼稚園にお届けするフリーマガジン・あんふぁんの公式サイト「あんふぁんWeb」は、園児ママのための子育て情報サイト。「心がふっと軽くなる! ママ発信の子育て共感メディア」をコンセプトに、自身の実体験やクチコミなど、子育てに役立つ情報をお届けしています。
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