保育士ママが産休初日に感じた違和感。コロナ禍の保育を振り返る

厳しい保育現場を知ってほしい

最近、ニュースなどで保育士の労働環境や不適切な保育について取り上げられることが増えました。

報道を知って心が痛くなり、それと同時に「いつか私もこの厳しい状況の中、余裕がなくなってしまうかも…自分が自分じゃなくなってしまうのではないか…」と怖く感じることもあります。他の保育士のみなさんはどうでしょうか?私だけではないはずです。

よく「保育士は魔法使いみたい!」と言われることがあります(言われるとちょっと嬉しいです)。しかし、保育士は保育のプロではありますが、魔法使いではありません(笑)。日々の子ども達の関わりから、信頼をコツコツと積み重ねられるように、言葉かけや遊びを工夫し、試行錯誤を続けてています。何度も何度も繰り返し伝えて、子どもたちはやっと耳を傾けてくれるようになるのです。

そして、子どもたちが安全に過ごせるように私達保育士は、よちよちと子どもが歩いているだけでも「後ろに転んで頭を打たないか」「その先に危険がないか…」常に気を張っています。転ぶ経験を積み重ねながら手が前にでるようになることも大切なので、全て防げばいいという訳でもありません。見極めも必要です。

加えて、コロナ禍での保育。消毒の徹底はもちろん、自身の健康管理、保育士はマスクをしているため、子どもに表情が伝わりづらく、言葉かけがうまくいかない。保育の難しさを感じた保育士も多いのではないでしょうか(妊娠中、夏のマスクはとにかく暑かった…)。

子どもたちともっと丁寧に関わりたい、安全な保育を心がけていく、コロナ対策もして感染を防ぎたい…。とにかく手が足りない。でも、みんなできる限りのことをしていく。できる限り以上のことを求められて体調を崩し、現場を離れる保育士もたくさんいます。

「保育士辞めたい?」私の答えは

もし「保育士辞めたい?」と聞かれたら、私の答えは「NO!辞めたくない」です。

もちろん今までに辞めたいと思ったことは、何度もあります。数えきれないくらい(笑)。しかし、新卒から今まで辞めることなく続けています。初めて受け持ったよちよち歩きのあの子たちは今頃中学生…!私も歳をとって最近は白髪が増えました(笑)。

保育の仕事は、大変なこともたくさんありますが、嬉しいこともたくさんあります。たくさんの出会いと別れ、その中で私は保育士として成長したのです。大人になってからの私の成長は、ゆっくりゆっくりでしたが…(笑)。

私がここまで続けられたのは単に運が良かったのかもしれません(おみくじはいつも大吉で今年もやっぱり大吉)。そして、人に本当に恵まれていたのだと思います。子どもたちの成長の瞬間が、たまらなく嬉しい(わが子の成長は見逃しがち)。保護者と喜び合う瞬間が幸せなのです!これだから、保育士をやめられません。

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