すりおろすとネバネバ、切るとシャキシャキとした食感を楽しめる長芋。
芋類はカロリーが高く糖質の量が多いイメージがありますが、長芋はどうなのでしょうか?
今回の記事では「長芋のカロリー」について、管理栄養士が解説します。
ほかの芋類との比較やダイエット中の取り入れ方、栄養についてもお伝えします。
長芋のカロリー・糖質の量は?
長芋100gあたりのカロリーは64kcal、糖質の量は12.9gです。
100gとは長芋の大きさにもよりますが、およそ5cm分の量にあたります。
ほかの芋類と可食部100gあたりを比較すると以下の通りです。
出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
長芋のカロリーは64kcalで里芋(53kcal)、じゃが芋(59kcal)より若干高くなっていますが、さつま芋(126kcal)よりは低くなっています。
長芋はダイエット向きの食べ物なの?
長芋はカロリーが低いとはいえず、ダイエット中にたっぷり食べるのは注意が必要です。
たとえば長芋200g(約10cm)を食べると128kcalとなり、小さめおにぎり1個分のカロリーとなります。
しかし、適量であれば、ダイエットの強い味方となります。
腹持ちがよいため満腹感が続きやすく、食べすぎを防いでくれますよ。
のちほど紹介する適量や取り入れ方をぜひ参考にしてみてください。
大和芋・自然薯のカロリーはどう変わる?
長芋と似た芋に、大和芋、自然薯があります。
芋の特徴とカロリーを下記の図にまとめてみました。
100gあたりのカロリーは、大和芋が119kcal、自然薯が118kcalです。
長芋に比べると、2倍近くのカロリーとなっています。
これは、大和芋と自然薯の水分量が少ないためです。
長芋の水分は82.6%であるのに対し、大和芋は66.7%、自然薯は68.8%と少なくなっています。
カロリーが高いため「大和芋や自然薯は避けたほうがよい?」と思うかもしれません。
しかし、とろろにして食べる際はだし汁を加えることが多いため、実際に食べる量を抑えられやすくなります。
たとえば、以下の分量でとろろを作った場合のカロリーを比較してみましょう。
・長芋100gで作った場合:64kcal
・自然薯50gとだし汁50mlで作った場合:60kcal(※だし50ml=1kcalを含む)
同じとろろにして食べるなら、あまり気にしなくてよいことがわかりますね。
ただし、たくさん食べればその分カロリーの摂りすぎとなるため、食べすぎには注意しましょう。
ダイエット中でも安心のカロリー!太らない長芋の取り入れ方
太りたくないけど長芋を楽しみたいという方は、下記の取り入れ方を試してみてはいかがでしょうか?
とろろは△!サラダや和え物がおすすめ
太らずに長芋を食べるなら、サラダや和え物にするのがおすすめです。
とろろにすると、よく噛まずにかき込んで食べてしまうことがあり、つい食べすぎてしまう原因になります。
サラダや和え物であればシャキシャキとした歯ごたえがあり、よく噛んで食べられるため、食べすぎ防止になるでしょう。
とろろを食べたい場合は食べすぎに気をつけ、野菜たっぷりの副菜を添えるようにしてみてくださいね。
毎日食べるなら120gを目安に
長芋を毎日食べる場合は、120g(5~6cm)を目安とするのもよいでしょう。
これは、カロリーコントロールしたいときに役立つ「糖尿病食事療法のための食品交換表」を参考にしています。
もちろん、たまに多く食べたからといって心配しすぎる必要はありません。
前後の食事を調整するようにしてみてくださいね。
※参照:文光堂 日本糖尿病学会編「糖尿病食事療法のための食品交換表 第7版」
ほかの芋類の食べすぎに注意
長芋のほかに、じゃが芋や里芋、さつま芋などほかの芋類を食べたい場合は、食べすぎに注意しましょう。
「野菜は1日350g」という目標がありますが、実はこの中に芋類は含まれていません。
芋類は主食に近い分類とされているため、たくさん食べることはすすめられていないのです。
長芋を食べる場合はほかの芋類は控えたり減らしたりと、調節するようにしましょう。
配信: トクバイニュース