ついにひとりで登校できるように
新米パパとの車での登校は、1カ月近く続きました。徐々に保健室へ行かなくなり、「ひとりで歩いて行く」と言いだし、一緒に学校へ行く友だちを見つけてきました。もう吐き気がするとは言いません。具合が悪くても一度も学校を休まなかった長男と、根気強く車で送り続けた新米パパの努力が実ったのです。
後日、長男と新米パパは交通機関を使って2人でお出かけしました。後から聞いたところ、「毎日教室に行けるようになったら、野球観戦に行こう」と約束していたそうです。スマホで送られてきた、観戦をノリノリで楽しむ長男の動画を見て、新米パパがいてよかったなと思いました。
小さいときから自分の気持ちを我慢してため込み、吐いたり発熱したりする長男。転校により緊張するとは思っていましたが、教室に入れなくなるとは思ってもいませんでした。そんな長男のことを理解して、叱らずに支えた新米パパ。長男からみた父としての株も、グッと上がったようです。血の繋がりはありませんが、これからも親子として関係を築けるよう2人を見守っていきたいと思います。
ベビーカレンダーは、多様化している家族のあり方=“新しい家族のカタチ”について発信する取り組みを開始しました。当事者のリアルな声をご紹介していきます。多様な幸せを実現できる社会、そして、もっと「家族を持ちたい」「赤ちゃんを産みたい」と思う人が増える世の中づくりの一助となりますように。
著者:樋口 みき
13歳と1歳の女の子、10歳の男の子を育てる母。離婚、婚活を経験し、ステップファミリーとして生活。年の差兄弟の生活スタイルの違いに翻弄されつつ、パワフルに生きています。
配信: ベビーカレンダー(ライフ)
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