新型コロナウイルス対策!乳幼児がいる家庭の環境面の感染予防法

新型コロナウイルス対策!乳幼児がいる家庭の環境面の感染予防法

2020年3月現在、日本でも感染拡大が深刻になっている新型コロナウイルス。少数ながらも子どもの感染例が報告されていること、家族内で感染が広がるケースもあって、小さな乳幼児をもつママやパパは「子どもや自分たちの身を守るためにどうしたらよいの?」と不安を感じているかも知れません。厚生労働省などの情報を参考に、家庭内で簡単に行える感染予防法を紹介します。

感染予防グッズも品薄な現状で知っておきたいこと

乳幼児の子どもをもつ家庭の悩み

2~3歳くらいまでの小さな子のいるご家庭では、子どもがなんでも触ったり、口に入れたり、触った手を舐めたりするという光景はよく見られるのではないでしょうか?そのため普段から子どもがよく触れる場所や物(おもちゃなど)、手指の清潔には気を配っているママやパパも多いかもしれません。

そこへ新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、日頃使っているアルコール手指消毒剤や除菌ウエットティッシュといったグッズも品薄になっており、「今ある買い置き分がなくなったらどうしよう」という心配の声や、「赤ちゃんグッズの除菌は今までノンアルコールのウエットティッシュで拭いていたけど、これは新型コロナウイルス対策として十分なの?」といった疑問の声がネット上でも見られています。

日本国内でも同居する人と人の間での家庭内感染例も少なからず報告されています。小さな子ども自身を人混みに連れて行かないなど注意していても、ほかの家族が外出した際に知らず知らずの内に手指や衣類に細菌やウイルスが付着して家に持ち帰ってしまう可能性はゼロではありません。

新型コロナウイルスに有効なのはアルコール消毒液のみ?

厚生労働省の発表によると、現時点で新型コロナウイルスはおもに飛沫感染と接触感染により伝播することがわかっています。そして感染予防には、風邪や季節性インフルエンザ対策と同様に手洗い・手指消毒や咳エチケットの励行が重要とされています。

合わせて今回の記事でメインに紹介する環境消毒(除菌)や換気など、複数の対策を組み合わせて実施することで、できるだけ感染のリスクを減らしていくことが大切です。

一般的にウイルスはその構造から脂質性の膜(エンベロープ)を持つエンベロープウイルスと、その膜を持たないノンエンベロープウイルスの2種類に分類され、新型コロナウイルスはエンベロープウイルスということがわかっています。

このエンベロープという脂質性の膜は消毒用アルコールに弱い性質があり、新型コロナウイルスにはアルコール消毒液が有効とされています。アルコール消毒液は人体にも物にも使用が可能です。

一方、人体(手指)の消毒には使うことはできませんが、次亜塩素酸ナトリウムも新型コロナウイルスに対して有効とされています。次亜塩素酸ナトリウムは「ミルトン」や「ピューラックス」といった商品名などで市販されている医薬品のほかに、「キッチンハイター」や「ブリーチ」などの商品名で市販されている家庭用の塩素系漂白剤(台所用・洗濯用)の中にも含まれる成分です。

お家で今できる感染予防を始めませんか?

今回は厚生労働省から出ている啓発資料などをもとに、お家の中の環境に対する感染予防策(アルコール消毒液が入手困難になっている現状を踏まえて、家庭用塩素系漂白剤を使用して物品や設備を除菌する方法)をご紹介していきたいと思います。

塩素系漂白剤で次亜塩素酸Na希釈液を作る方法

【用意するもの】
・500mlのペットボトル・・・1本
・ゴム手袋
・マスク
・家庭用塩素系漂白剤(主成分が「次亜塩素酸ナトリウム」であることを確認してください)
・(あると便利)計量カップや計量スプーン、じょうご

【次亜塩素酸ナトリウム希釈液の作り方】
①下図を参照しながら、用途に合わせて希釈する濃度を決めます(今回は0.05%の希釈液を作成)

次亜塩素酸ナトリウムは時間の経過とともに塩素濃度が低下し、消毒効果も薄れていくため、希釈液の作り置きはおすすめしません。そのため今回は1回で使い切るのに丁度よい500mlの作り方を紹介していきたいと思います。

また希釈液調製に用いる家庭用塩素系漂白剤の原液自体も、製造時の原液濃度は概ね5~6%とされていますが、医薬品の次亜塩素酸ナトリウム製剤のように製品濃度が明記されていないものもあります。

また、たとえ未開封のものであっても時間経過とともに次亜塩素酸ナトリウム濃度が低下して消毒・除菌効果が薄れていくため、古いものは使用を避け、より確実な効果を期待したい場合は医薬品(製品濃度と製造日と使用期限が明記されている)をご使用ください。


②空のペットボトルに500mlの水を入れて、水位の所に目印(赤テープ)をつけます。目印をつけ終わったら水は一旦捨ててペットボトルを空にしてください

一度正確に計量して水位線をつけておくと、次回から計量しなくても、線のところまで水を入れればよいので楽です。

③ゴム手袋、マスクを装着して家庭用塩素系漂白剤(原液濃度約5%)を計量します

下の写真では薬杯で5mlを計量しています。ペットボトルのキャップ1杯(9分目くらい)も約5mlなので、覚えておくと便利です。

④③で計量した家庭用塩素系漂白剤を②のペットボトルの中に入れ(じょうごを使うとこぼれない)、さらに500mlの水位線のところまで水を加え、キャップを閉めて撹拌します。

これで次亜塩素酸ナトリウム希釈液のできあがりです。誤飲などの事故防止のために希釈液とわかるように明記しておきましょう。

身の回りの物品を除菌してみよう

身の回りの物品を消毒してみよう

それでは先程のページで調製した次亜塩素酸ナトリウム希釈液を使って、実際に身の回りを除菌していきましょう。

【用意するもの】
・次亜塩素酸ナトリウム希釈液・・・500ml
・ペーパータオル(キッチンペーパーでもOK)・・・4~5枚(※)
・ビニール袋・・・1枚
・布巾or雑巾・・・1枚
・洗面器orバケツ
・マスク
・ゴム手袋


※ペーパータオルやキッチンペーパーが入手困難な場合は布巾や雑巾を多めに準備したり、着古した肌着やTシャツを切ったウエスで代用しても構いません。

【準備】
・作業時にはゴム手袋とマスクを装着して、換気をしましょう(塩素ガスを吸引することで、気分が悪くなることがあるため)

・消毒したい物品に手垢などの汚れが付着している場合には、消毒前に水洗いしたり、掃除用洗剤を使って拭いたりして汚れを取り除き、十分に乾燥させてください(汚れが付着した状態や水に濡れた状態だと除菌効果が低下するため)

【手順】
①洗面器(バケツ)に次亜塩素酸ナトリウム希釈液(以下、希釈液と記載)を入れます

尚、希釈液をスプレー式容器に入れて直接噴霧する方法は、物品表面に付着したウイルスを拡散させたり、塩素ガスを吸引したりするリスクを高めるため、避けてください。

②希釈液の中に必要枚数(=除菌する箇所数分)を浸し、1枚ずつ軽く絞ります

このとき、使い捨てではない布巾などのクロスを使用する場合も1枚を使いまわして様々な箇所を除菌することは避けましょう。一度どこかを拭いたクロス(菌やウイルスが付着している)を再度希釈液の中に戻すことは不潔ですし、クロスを使いまわすことで、菌やウイルスをあちこちに拡げてしまうリスクもあります。

③②のクロスで、人の手がよく触れる場所を中心に除菌したい物品を拭いていきます

このとき希釈液がしみ込んだクロスを広げて、物品を包み込むよう拭くと隅ずみまで希釈液が行き渡りやすくなります。クロスは一方向にだけ動かし、往復させない(拭き取った菌やウイルスを再度物品に付着させないため)こともポイントです。

金属やメラミン製でなくても、水分が入りこむことで故障の可能性がある電化製品や電池式のおもちゃなどについては固めに絞ったクロスで拭くなど、実施は自己責任でお願いします。(清掃や除菌を簡便にするためにシリコン製のカバーなどで覆うのも一つの方法です)

~人の手がよく触れる場所(例)~

感染予防のための環境消毒では、人がよく触れる場所のポイントをおさえて除菌・消毒することが大切です。場所別に例を挙げると、以下のような感じです。

◆リビング・キッチン
⇒蛇口、ドアノブ、調理台、コンロのスイッチ、冷蔵庫や電子レンジの扉、引き出し、戸棚の取っ手、照明のスイッチ、テーブル、椅子の背もたれ、リモコン類

◆トイレ・洗面所
⇒ドアノブ、トイレットペーパーホルダー、水洗レバー、便座、便座ふた 蛇口 など

◆その他
⇒PCのキーボード、マウス、スマホ、子どもの絵本・おもちゃ など

④10分間放置した後に、布巾で水拭きします

希釈液に使用した次亜塩素酸ナトリウム原液によっては、水拭きやすすぎは必須ではありませんが、次亜塩素酸ナトリウムの金属腐食作用や漂白作用、塩素臭が残ることを考えると、しっかり水拭きをしておくと安心です。

⑤除菌に用いたキッチンペーパーはビニール袋など入れて、口を縛ってから捨てます。使い捨てでないクロス類は洗剤でよく洗い、乾燥させます。最後にゴム手袋を外し、ハンドソープでしっかり手を洗います

塩素系漂白剤を使うときの注意点

繰り返しにはなりますが、家庭用の塩素系漂白剤を使って消毒液を作ったり、その消毒液を使う場合は以下の点に注意をしてください。

・次亜塩素酸ナトリウムは皮膚への刺激が強いため、手指の消毒には使用できません
・使用時はゴム手袋などを着用し、素手で触らないようにしてください
・塩素ガスを吸引しないためマスク(やメガネ)を装着し、換気しながら使用しましょう
・原液や希釈液をスプレー式容器に詰め替えないでください
・金属やメラミンなどへの使用は腐食や変質の可能性があるため避けてください(詳細は各商品の注意書きを確認)
・目に見える汚れがあるときには台所用洗剤などで汚れを落とした後に使用しましょう(汚れがあると消毒効果が低下するため)

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