「リコピン」に期待できる効果・効能とは?トマトより豊富に含まれる食材やおすすめの摂取方法を薬剤師が解説

「リコピン」に期待できる効果・効能とは?トマトより豊富に含まれる食材やおすすめの摂取方法を薬剤師が解説

リコピンが豊富に含まれている食品

リコピンが豊富に含まれている食品は、トマト、スイカ、金時人参、ピンクグァバ、ピンクグレープフルーツ、柿などがあげられます。

トマト

トマトはリコピンが豊富に含まれている野菜として有名ですよね。トマトは個体差があり、トマト1個に含まれているリコピン量は10〜20mgです。

トマトは皮にリコピンが多く含まれているので、皮ごと食べる方が多く摂ることができます。

トマトのリコピンは加熱してから食べる方が体に吸収しやすく、またオリーブオイルやたまねぎ、にんにく、ブロッコリー、キャベツといった特定の食材と一緒に熱処理をすることで、より吸収しやすいリコピンの形に変化します。

トマトの実は凝縮している方が効率良くリコピンを摂れるので、缶詰での摂取もおすすめです。トマトは体を冷やしやすい野菜なので、温かいスープなどで摂ると体に良いでしょう。

スイカ

スイカの赤色色素もリコピンです。赤みが多ければ多いほどリコピンの量が多く含まれています。スイカに含まれるリコピンの量は、トマトの1.5倍ほどといわれています。

トマトが苦手な方やトマトに飽きてしまった場合、スイカでリコピンを摂るのもいいですね。

スイカもトマトと同様に体を冷やす食べ物なので、お腹を壊したり体調を崩さないように注意しながら摂りましょう。

金時人参

金時人参はよく目にする西洋人参と異なり、鮮やかな濃い赤色が特徴的です。西洋人参に比べて甘み、旨味が多く、日本では冬に収穫されます。

トマトやスイカは摂りすぎると体を冷やしてしまう可能性がありますが、金時人参は体を温めやすくしてくれるので、こちらもバランスよく取り入れることをおすすめします。

ピンクグァバ、ピンクグレープフルーツ

ピンクグァバ、ピンクグレープフルーツのピンク色の部分にはリコピンが豊富に含まれています。

ピンク色ではないグァバ、グレープフルーツにはリコピンはあまり含まれていないので注意しましょう。

ピンクグァバやピンクグレープフルーツは、リコピンだけでなくビタミンや食物繊維などの栄養も豊富に含まれているのも特徴です。

柿の赤色部分にもリコピンが含まれています。

柿は水分量が少なく栄養価も高い果物ですが、消化器官を冷やしやすいので、1日当たりの摂取量は1~2個までが目安になります。

リコピンを摂る時の注意点

リコピンは、空腹時に摂ると吸収率が高くなります。また、その空腹時間が長いほど吸収に良いといわれています。

そのため、朝起床してからリコピンを摂る、またはリコピンの多い食材を摂ると効率的にリコピンを摂取できます。

また、普段たばこを吸っている方は、リコピンを吸収しにくいという報告があります。

これは、喫煙により体内で発生する悪い反応を抑えることにリコピンが使われてしまい、体内に吸収しにくいからです。

ですので、たばこを吸っている方は少し多めにリコピンを摂るといいでしょう。

※参考
リコピン摂取時間帯がラットおよびヒトにおける体内吸収に与える影響 定の野菜との加熱調理によるトマトリコピンのcis異性化の促進
菜の色にはチカラがある