亜鉛が多く含まれる食べ物は?1日の摂取量目安や効果的な摂り方を管理栄養士が解説します

亜鉛が多く含まれる食べ物は?1日の摂取量目安や効果的な摂り方を管理栄養士が解説します

亜鉛を含む食べ物を効率的に摂取するための注意点

亜鉛は食べ合わせにより吸収率が低下するものがあります。

絶対にNGというわけではありませんが、効率的に摂取したい方は意識してみましょう。

玄米や全粒粉パンなどを食べすぎない

食べ物に含まれるフィチン酸という成分は、亜鉛の吸収を妨げることが知られています。

フィチン酸は玄米、全粒粉パン、豆類、種実類に多く含まれます。

先ほど紹介した豆類や種実類にも亜鉛が含まれるため、豆類や種実類ばかりで亜鉛を補給しないように気をつけるとよいでしょう。

お酒の飲みすぎに気をつける

亜鉛を効率的に摂りたいなら、お酒の飲みすぎにも注意が必要です。

アルコールは亜鉛の吸収を妨げ、また排出を増やしてしまうことが知られています。お酒は適量を心がけ、飲みすぎにはくれぐれも気をつけましょう。

亜鉛と〇〇は関係あるって本当?【含まれる食べ物と合わせて知りたい】

「亜鉛は〇〇に効果がある」などの情報を耳にしたことのある方もいるかもしれません。

本当なのかどうか、現時点でわかっていることを中心に解説します。

亜鉛と薄毛

亜鉛不足になると新しい髪の毛を作るのが難しくなり、脱毛(薄毛)の原因となることが知られています。

これは、亜鉛がタンパク質の合成に関わり、健やかな頭髪を作るために欠かせない栄養素だからです。

しかし、亜鉛を摂れば摂るほど髪の毛が増えるわけではなく、薄毛の原因によっては亜鉛では改善の効果が期待しづらいと考えられます。

薄毛が気になる方は、まず自分の薄毛の原因が何なのかを知ることからはじめてみて、適切な対策を行うようにしましょう。

亜鉛と妊娠

亜鉛は男性ホルモンの分泌にも関わる栄養素で、妊活中に摂りたい栄養素であるといわれています。

亜鉛が不足すると、男性ホルモンであるテストステロンの合成や分泌が低下することが知られており、亜鉛を補給することで精液量の増加や精子運動を改善させる可能性があるとする報告もあります。

女性においても、亜鉛は妊娠中の赤ちゃんの発育に必要な栄養素であることから、妊娠する前からしっかりと補給する習慣をつけておくのがよいでしょう。

亜鉛と睡眠

「亜鉛を摂ると睡眠によい」と聞いたことがあるかもしれません。

しかし、調べたところ、現時点でははっきりとした効果が期待されているわけではなく、研究が進んでいる段階のようです。

質のよい睡眠には、亜鉛などの単体の栄養素の摂取ではなく、規則正しい生活や適度な運動を取り入れることが大切です。

睡眠の質を向上させたい方は、まずは生活習慣で改善できるところがないか、探してみましょう。