夫が一体何にお金を使っているのか、知る方法はあるのだろうか? HaRuカウンセリングオフィス代表の高草木陽光(たかくさぎはるみ)さんはこう解説する。
「まず、夫婦であっても個々の人間であることを理解しましょう。夫の全てを把握しようとする妻は、往々にして自分に甘く、他人に厳しいタイプがほとんど。とことんつきつめると夫は居心地の悪さを感じ、家によりつかなくなるので注意しましょう」(高草木さん 以下同)
以上を踏まえたうえで、夫の金遣いが不自然であり、家計に影響するおそれを感じる場合は、夫を観察し、以下のような行動がないかをチェックしてみよう。当てはまるものがあれば、借金をしている可能性があるかもしれない。カード会社の明細や通帳をチェックすれば、たいていの借金の有無が洗い出せる。
・以前より気前がよい
・休日、ひとりで出かけることが多くなった
・帰りが遅くなった
・以前のように小遣いをせびらなくなった
・郵便物を隠すようになった
「夫の『使途不明金』の内容は、飲み代、車の部品やフィギュアなどの趣味関係、ギャンブル、風俗やキャバクラなどが挙げられます。不審に思って夫の財布を見てみると、風俗の会員証が出てきた、という話もよく聞きます」
●借金が発覚しても相手を責めず冷静に向き合う
ここで大切なのは、感情的にならない話し合いを意識すること。頭ごなしに夫を責めても問題解決が遠のくばかりか、夫の愛情が冷めて家庭崩壊のリスクもある。
まずは「借金=悪」という図式を取り払い、自分にも非がなかったか省みよう。
「例えば風俗通いをしていたのなら、夫の求めを拒み続けていて寂しい思いをさせていなかったかなど、夫婦の性生活を見つめなおす機会ととらえましょう。また、小遣い制であまりにも少額すぎて、夫がつい借金してしまうケースは少なくありません」
特に借金発覚後、制裁として小遣いを減らして締め付けるのはNGだ。さらに借金を増やしてしまい逆効果となるおそれがあるので気をつけたい。夫の言い分を聞いて小遣いの金額についても話し合うなど、とにかく冷静に、互いが譲歩できるラインを見つけ出すことが重要だ。
(北東由宇+ノオト)