私にとっての持続可能な働き方。#1 ヴィーガンベイクショップ〈ovgo〉溝渕由樹さん

自分のため、誰かのため、世界の問題のため…アクションを起こしたことで、新しい転機を迎え自分らしく輝けるようになった人の女性たちに話を聞きました。1人目は〈ovgo〉代表取締役の溝渕由樹さんです。

“自分の好きなことと、取り組むべきことが一緒くたになったのが私が作るクッキーです”

幼少期からスイーツとお菓子作りが好きでした。発展途上国の支援も興味があって、大学卒業後は商社に就職しましたが、与えられた仕事をこなして、決められたレールの上でこの先も働く姿が想像できなくなってしまって。好きなことを仕事にできる環境を探そうと思ったんです。そこで出会ったのが海外のヴィーガンやプラントベースの焼菓子でした。制約がある人もない人も気にせず食べることができて、環境問題などにも良い影響を与えることを知りました。私の好きなものと問題意識を持っている分野がダイレクトに繋がるクッキーなら、自分も楽しみながらやっていける自信があったんです。


アルゼンチン・ブエノスアイレスで、郷土菓子「アルファホーレス」を作るお菓子教室に参加。「ローカルのクッキー作りは 楽しくて新鮮でした!」と溝渕さん。


2019年、創業メンバーの一人とフリーマーケットで初めて手作りクッキーを販売。


プラントベースでヴィーガン仕様のアメリカンクッキーは30種類ほど。

例えば「明日300円稼げ」と言われたら、会社員時代の私は稼ぎ方が分からなかった。でも今の自分ならヴィーガンやプラントベースのクッキーという武器があり、稼ぐ手段も考えられる…お店を立ち上げるまでの努力と経験を糧に、以前より良い環境で新しいことを始められるエネルギーだってあります。決められたレールの上を走るより、見えない可能性を追っていく方が楽しくて(笑)、これが私らしい働き方だと思っています。

自分の好きなことを、仕事として手に入れるまでのアクション

・コントリビューションだけにならない働き方を考えてみる。
・興味のあることへの気持ちを絶やさない。
・先の失敗を考えず、挑戦する期限を決める。


溝渕由樹 〈ovgo〉代表取締役

みぞぶち・ゆき/1993年、東京都生まれ。大手商社、食品会社の勤務を経て、2021年6月にアメリカンヴィーガンベイクショップ〈ovgo BAKER〉をオープン。現在は日本橋をはじめ全国に7つの実店舗を構える。

text : Ami Hanashima

No. 1221


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