増加中!?「スマホ離婚」その実態

第26回 インターネットメディア「STANDBY」
世の中を切り取るインターネットメディア「STANDBY」。今回は昨今スマホ離婚の実態を取り上げる。
スマホのせいで夫婦関係がぎくしゃくしてませんか?
スマホのせいで夫婦関係がぎくしゃくしてませんか?

今年流行した「スマホ離婚」という言葉。これはその名のとおりスマホ依存やアプリゲームへの課金など“スマホ”が発端となって離婚に至るケースのことです。でも、一生添い遂げると誓いあったのに“たかがスマホ”で離婚なんて本当にあるのでしょうか?

■スマホが離婚を後押し!?

「実際、スマホやアプリゲームへの依存が離婚につながるケースは増えています。スマホばかり時間を費やす行為が、夫婦関係をぎくしゃくさせたり、元々の火種をさらに悪化させてしまい、『もうやっていけない』となるのです」

そう教えてくれたのは、離婚問題に詳しいアディーレ法律事務所の篠田恵里香弁護士。なるほど、元々あった離婚の原因をスマホが後押しする形なのですね。アプリゲームへの依存は、夫婦間のコミュニケーションが激減するだけでなく、過剰な課金が家計を圧迫するといった側面もあるのだそう。

「ほかにも、ソーシャルゲームなどでは、ログインしたり高得点をとったりすると、同じゲームをダウンロードしていれば離れていても記録をチェックできてしまうので、『仕事が忙しいと言いながら遊んでいる。許せない!』といった夫婦間の不満につながるケースもよく聞きます」

パートナーの行動がわかりすぎてしまうのも、なかなか考えものなようです。

■スマホで不倫がバレやすくなった

オンラインのアプリゲームやSNSが発達した昨今、知らない人と出会うことも昔に比べてグッと容易に。人付き合いを手軽にしてくれたスマホのメッセージングアプリでは、浮気相手を見つけるのも手軽なようで……。

「LINEでの出会いがきっかけとなった不倫も多くなっています。さらに、便利になったからこそ、不倫の証拠も残りやすいのです。クラウド機能で、夫と妻のデータを同期した時に不貞相手との写真が明るみに出てバレたケースもありました」

■気になる離婚の慰謝料は?

もし、スマホ依存が原因で離婚した場合、気になる慰謝料はいくらになるのでしょうか?

「スマホ依存“だけ”を理由に慰謝料が認定される可能性はほぼありません。スマホの長時間使用がきっかけであっても、通常は『性格の不一致』の範疇に留まるので、一般的に慰謝料は発生しないのです。しかし、スマホがきっかけで、例えば不貞が発覚した場合は、不貞に基づく慰謝料が発生します。100~300万円程度が相場といえるでしょう。その他にも、過度な課金が家計を圧迫ということになると『浪費』というカテゴリになる可能性が。また、行き過ぎたスマホ依存の結果『モラハラ』や『虐待』のレベルに至った場合も、慰謝料が認められる可能性もあります」

「スマホ依存」だけが離婚に至るにたる原因と認定されるケースは少ないよう。とはいえ、「だから離婚にはつながらない」わけではないのでご注意を。

「残業が多い男性などは夫婦の時間が必然的に少なくなるもの。そのうえスマホ依存になると、ほぼ会話が無くなってしまいます。そもそも夫婦の時間が足りていないカップルは、離婚につながりやすいのです」



スマホ離婚の背景はコミュニケーション不足なのかもしれません。妻や夫がスマホにかじりついていたら、それはふたりの間に問題があるサインと捉え、改善するように頑張ってみては?

(おきざき/HEW)

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アディーレ法律事務所

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世の中を切り取るインターネットメディア「STANDBY」が配信する記事です。
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