「略奪婚」で射止めても幸せにしてくれない男の特徴とは?

第2回 略奪婚で幸せになれるのか
家庭を持っている男性との恋愛を成就させる、いわゆる略奪婚。最初は遊びのつもりだったのに不倫関係が発展してしまい、やがて本気の関係に…、果ては家庭を捨て不倫相手だった女性を選ぶ男性は、ドラマや小説の世界だけではなく、現実にも少なくないでしょう。

しかし、なかには略奪したところで、女性を幸せにしてくれるとは限らない男性もいます。そんな男性の特徴について、夫婦問題研究家で離婚カウンセラーとして活躍されている、岡野あつこさんに聞きました。

●妻と不倫相手をくらべる男はいずれまた不倫をする!

男性を奪いたいと思ったとき、ほとんどの女性は男性の好みを分析するといいます。しかし、それにまんまとハマる男性は要注意とのこと。

「略奪する女性のほとんどが、妻や恋人などパートナーのことを男性から巧みに聞き出します。たとえば、彼女と『喧嘩した』と聞けば、『なんで?どうして?』と理由を探ります。何を嫌がっているのかを分析して、自分は同じことをやらないようにするからこそ、不倫が成就する可能性が高まるわけです」(岡野さん、以下同)

しかし、そうした努力はずっとは続かないと岡野さん。それゆえ、相手に合わせることに疲れてしまったときに、男性の気持ちも変化してしまうと言います。

「女性は略奪したあとに燃え尽きてしまい、本来の姿に戻ったときにボロが出てしまいます。そのときに、不倫・浮気相手とパートナーを比べるような男性であれば、こっちがダメなら、また別の相手ってなっちゃうので。そもそも、浮気相手を選ぶようなタイプの男性は、また違う人が出てきたら乗り換えてしまうことになります」

つまり、現状の相手に何らかの不満があり、それを解消してくれる女性を求めている男性は、たとえ理想の女性があらわれたとしても、“思っていた人と違う”と分かったら、また別の女性を探すことを選びがちということのようです。

「略奪婚」で射止めても幸せにしてくれない男の特徴とは?

●前妻があまりにひどいと略奪婚でも幸せになれる?

とはいえ、そもそも不倫をするような男性は意思も弱そう。略奪を仕掛けてくる女性を振り切れるものなのでしょうか?

「略奪しにかかる女性が、どれくらいの熱量を持っているかの度合いにもよりますが、ほとんどの男性は、一度は『妻(恋人)がいるから』といって振り切るものです。しかし、略奪に合いやすいタイプの人は少なからず存在していて、妻や恋人よりも頑張っている人のエネルギーに引っ張られる方が楽だと思ってしまうんです。だからこそ、略奪した後に女性が油断すると、また新たな人が現れて略奪を仕掛けてきたらそちらに行ってしまいがちですよね」

とはいえ、略奪婚で幸せに添い遂げた夫婦もゼロではありません。そうしたカップルは何が違うのでしょうか?

「女性のメッキが剥げても、それが逆に居心地がいいという場合もありますよね。あとは、妻や恋人がものすごく嫌だったけど別れられなかった場合、『よくあそこから連れ出してくれたね』っていう感情が強いと、幸せになれる確率が高くなる。ほかには、自身が略奪した後に相手がまた別の相手と浮気をした場合の対応ですね。女性としては男性側にとって都合のいい話に感じられるでしょうが、不倫や浮気に目くじらを立てず毅然とした態度で向き合ってくれるとか、器の大きいところをみせると、元サヤに戻る可能性も高いですよね」

浮気や不倫をする男なんて最低!と罵るのは簡単ですが、人知れず妻や恋人との関係を疎んじて、略奪されたいと願っている男性も少なくないのかもしれません。略奪婚で幸せになれるかどうか、略奪後の女性の振る舞いに掛かっているというのは何とも皮肉な話です。

(構成・文:末吉陽子/やじろべえ)

お話をお聞きした人

 岡野あつこ
 岡野あつこ
株式会社カラットクラブ、NPO日本家族問題相談連盟理事長
夫婦問題研究家。24年間のカウンセリングにおいて、30,000件以上の夫婦問題の相談に携わってきた。後進のカウンセラー育成にも力を入れ、岡野あつこのライフアップスクールを開講。
夫婦問題研究家。24年間のカウンセリングにおいて、30,000件以上の夫婦問題の相談に携わってきた。後進のカウンセラー育成にも力を入れ、岡野あつこのライフアップスクールを開講。