帰ってきた夫と子どもを見ると…
家で帰りを待っている間、私の心はイライラでいっぱいでした。連れていってくれたことはありがたいけれど、結局もう一度私が行かなければいけない。なんのために行ってもらったのかわからない。しかも、夫自身は「連れていってあげた」という達成感に満ちあふれている様子でした。
「こんなことなら、最初から私が連れていけばよかった」そう思って、イライラが最高潮に達したとき、2人が帰ってきました。そして私の仏頂面に気づかない子どもが、「おかあさんに、おみやげー」と温かいペットボトルの飲み物を渡してくれます。子ども自身も片腕にジュースを抱えています。どうやら病院の自動販売機で買ってもらったようです。
「お母さん、これが好きだからこれ選んだんだよね」と、ニコニコしながらうれしそうに帰ってきた夫と子ども。私は直前まで怒りでいっぱいでしたが、あまりにも平和な2人の様子を見たら、イライラがどこかへ飛んでいき「まあ、いっか」となったのでした。
よく考えれば、子どもを病院に連れて行くのはほぼ初めてだった夫。鼻水の薬をもらえたことだけでもありがたいことだと思いました。こちらは当たり前だと思っていることでも、相手にとっては未知のこともあるはず。特に子育てにおいては母親と父親とでは知っていること・知らないことも多いと思います。そのことを頭に入れて、夫になにかお願いするときは、相手がわかるように細かく説明するように心がけています。
著者/百田さく
イラスト/すうみ
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