美味しさと栄養を引き出す「きのこ」の下処理や調理法
◆軸を捨てない
きのこの下処理をするときに軸を捨ててしまっていませんか?軸はうまみがいちばん強い部分なので、捨ててしまうのはもったいないですよ。特にえのきに関しては、1/4くらいがかたい石づきで残りの部分は食べられます。根元のかたい石づきの部分だけを切り落としましょう。
◆水で洗わない
きのこは水で洗ってしまうとせっかくの香りやうまみが損なわれてしまいます。基本的には水洗いせず、汚れがあればふきんやペーパーなどでやさしく汚れを取り除くようにしましょう。
ただし、きのこの種類や食べ方によりその限りではありません。きのこの中で唯一、生で食べられるマッシュルームを生食する際は、流水で洗いしっかりと水気を拭き取りましょう。そのほか、スーパーなどで売っている袋詰めのなめこは、強いぬめりがあるため、軽く水洗いするか湯通しをしてから使用しましょう。うまみ成分でもあるぬめりは、余分な滑りを取り除くことで美味しく食べやすくなります。
◆なるべく包丁を使わない
かたい石づきの部分は包丁で切り落としますが、それ以外の部分は手で割くのが基本です。エリンギは軸の根元に1㎝くらいの切り込みを入れ、繊維に沿って丁寧に割き食感を活かすようにしましょう。
◆細かく刻みすぎない
きのこに含まれる食物繊維は、不溶性食物繊維が多いです。細かく刻みすぎてしまったり、ブレンダーなどでペースト状にしてしまったりすると食物繊維が破壊されてしまい、食物繊維の効果(整腸作用)が薄れてしまいます。ダイエット効果や整腸作用を意識するのであれば、なるべく大き目に手で割いてから調理することをおすすめします。
ただし、高齢の方や小さなお子様だと大きめに切ったものだと食べにくいこともあるかと思います。ご家族の成長や健康状態に合わせて切りかたを工夫して摂取しましょう。切りかたを変えると食物繊維が破壊されてしまいますが、きのこに含まれるビタミンやミネラルは変わりません。
◆熱を加えすぎない
きのこの風味を活かしたい場合は、煮込みすぎはNG。加熱しすぎてしまうとせっかくのきのこの風味が飛んでしまうので、土瓶蒸しなどきのこの風味を活かしたい場合は加熱のしすぎに注意しましょう。
おもてなしにもピッタリ「うまみたっぷり!3種のきのこの濃厚ポタージュ」レシピ
きのこを複数組み合わせることでグアニル酸やグルタミン酸という、うま味の相乗効果を引き出すことができ、出汁を使わなくても美味しくコクが出て、減塩効果も見込めます。そこで、おもてなしにもぴったりな3種のきのこを使ったポタージュスープのレシピをご紹介。
<うまみたっぷり!3種のきのこの濃厚ポタージュ>
◆材料
しめじ 50g
マッシュルーム 50g
舞茸 50g
玉ねぎ(薄切り) 1/2個
水 1カップ
野菜だし(コンソメ) 小さじ2
ローリエ 1枚
豆乳(牛乳) 1/2カップ
オリーブオイル 大さじ1
塩 少々
こしょう 少々
万能ねぎ(小口切り) 適宜
◆作り方
1. しめじ、舞茸は石づきを取り小房に分ける。マッシュルームも石づきを取り、薄くスライスする。
2. 鍋にオリーブオイルを熱し、玉ねぎをさっと炒め、しめじとマッシュルームと舞茸を炒めあわせる。
3. 2に水、野菜だし、ローリエを加え、蓋をして15分煮る。ローリエを取り出し、粗熱をとりミキサーやブレンダー等で滑らかになるまで攪拌する。
4. 3を鍋に戻し、豆乳を加え温め、塩・こしょうで味を整える。器に盛り、万能ねぎを添える。
※きのこはお好みのものでOK。
いかがでしたか?家計にもやさしく、美容や健康効果も期待でき、うまみたっぷりのきのこ。栄養とうまみを引き出す方法を取り入れて、美味しく日常的にきのこを取り入れていきませんか?