管理栄養士のともゆみです。おうちで天ぷらをすると、いつも思うのがお店で食べるのとの大きな格差。サクッと軽く揚げたいのだけれど、どうしたらいいのかさっぱりわからない…。でも今日は初めてうまくいくかもしれません。少し前に放送した番組『沸騰ワード10』で、料理上手なタサン志麻さんが「お店みたいな天ぷら」を揚げるコツを披露していたんです。ぜ~んぶ真似して天ぷらを揚げてみようと思います。絶対に成功させるぞ!
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天ぷら専門店がしていることとは?
志麻さん曰く、「天ぷら」は専門の職人さんがいるくらいなので、すごく奥深い料理なのだそうです。ですが、天ぷら専門店がやっていることを真似できる部分もあります。天ぷら専門店がやってることとは…
・まずは粉をふるうこと
・衣には卵を入れること
天ぷら専門店はだいたい卵を入れていることが多いそう。卵の風味がついてフワッと香る感じになるのと、卵が膜を作ってくれるので天ぷらの衣がつきやすくなるんだとか。お店の場合は卵1個に対して水が500mlくらいですが、家庭の場合は卵水が余ってしまうので、水200mlでも大丈夫だそうです。そして、
・材料は全て冷やすこと
冷やす理由は、粘り気が出るのを抑えるためだそう。小麦粉に含まれる粘り成分「グルテン」が出ると天ぷらの衣がべちゃついてしまうため、材料を全て低温にすることでグルテンが出るのを抑えます。
サクサク「天ぷら」の材料と作り方
【材料】
エビ(尾付き)…4本
青じそ…2枚
なす…1本
卵…1個
水…200ml
小麦粉…適量
油…適量
【作り方】
1. 小麦粉をふるいにかけます。
2. 卵水を作ります。水と卵を泡だて器で混ぜ合わせます。泡が立つくらいまで混ぜたら、泡は邪魔になるので取り去ります。液はサラッとしていないと衣がくっついちゃって重たくなるそうです。
3. 2の卵水を氷水で冷やします。その他の材料も全て冷蔵庫へ入れて冷やします。
4. 材料が冷えたら、卵水に小麦粉を3回くらいに分けて広げながら入れます。そうすることで固まりにくくなります。混ぜ方はぐるぐると混ぜるとグルテンが出るので、切りながら粉を沈めるイメージで作っていきます。水っぽいサラサラの仕上がりになります。小麦粉の量は明示されていませんでしたが、卵1個、水200mlの卵水を全部使って、小麦粉を100g使ってちょうどいい感じのサラサラ具合になりました。
5. エビは殻を剥いて背わたを取ります。尻尾の汚れを包丁でこそげ落とします。この汚れが生臭さの原因になります。その後、水洗いして水分を拭き取ります。エビのお腹側に切り込みを入れて広げるように押しつぶすと、プチプチと音を出してスジが切れます。こうすることで、まっすぐきれいに揚がるのだそう。なすは斜めに1cmくらいの厚さに切ります。
6. 衣が絡みやすくなるように、材料に薄く小麦粉を付けてから衣を付けます。衣が絡まないと、衣が付いてない部分から油を吸ってしまい、重たい天ぷらになってしまいます。
7. 鍋に3cm~5cmの油を入れて火を付けます。野菜の場合は170℃で、青じそは透明感が出てくると引き上げるタイミング。なすは音が小さくなり泡が小さくなってくるのが目安。エビは180℃くらいで投げるような気持ちで入れるとうまくいくそうです。さらに衣を付け足す花揚げという方法も紹介していましたが、難しそうなので今回はやりませんでした。
8. 揚がったら、網に取り出し、油が切れたら皿に盛り付けて出来上がりです。
おぉ、サクサク軽~い。
天つゆ(分量外、市販の3倍濃縮のめんつゆを3倍に薄めたもの)に付けていただきます。
おぉ、薄付きの衣はサックサクで、カラっと揚がっていてとにかく軽いです。番組で試食していたタレントさんが蕎麦店の天ぷらみたいと言っていましたが、確かにそんな感じです。サクサクなんですけど、きめ細かくて口溶けが良く、上品な感じですね。エビはプリプリしていて、なるほど臭みがないですね。まっすぐには揚がらずちょっと弓なりになっちゃいましたけど。青じそは全体がサックサクで軽いです。なすは中はジューシーでやっぱり軽いですね。
エビの栄養素
エビの主成分はたんぱく質で100g中20g前後含まれています。脂肪は少なく、1g以下です。ミネラルをバランスよく含んでいます。血中コレステロールを下げる働きのあるタウリンが豊富で、高血圧による血管障害(心臓病・肝臓病・脳卒中など)の予防が期待できます。また、肝臓機能を高め、解毒作用を強化し、コレステロールが原因となる胆石症の予防、改善の働きが期待できます。
天ぷらを丁寧に作ってみたら、蕎麦店のような天ぷらができました。工程はちょっと多めですけど、とってもおいしく揚がるのでおすすめします。参考にしてみてくださいね。
参考文献:
おいしくてクスリになる食べもの栄養事典 監修 池上保子 日本文芸社
配信: あたらしい日日
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