エアコンは「サーキュレーター」を併用すると、どれだけ節約になる? 効果的な使い方も解説

部屋の空気を効率的に循環させる家電である「サーキュレーター」は、エアコンの効果を高めて電気代を節約できることでも知られています。しかし、具体的にどれくらい節約効果が見込めるのか気になる人も多いのではないでしょうか。
 
本記事ではサーキュレーターによる電気代の節約効果や、効率的な使い方について解説していきます。

サーキュレーターの節約効果

具体的に、サーキュレーターではどのくらいの電気代を節約できるのでしょうか。夏の冷房・冬の暖房のそれぞれで、設定温度を1度変えた場合を例に見ていきましょう。

 

・夏の冷房

広く普及している8畳タイプのエアコンの場合、消費電力は約490Whです。これは電気代が1kWhあたり31円とすると、1時間で15.19円かかる計算になります。1日9時間使用した場合、30日で4100円ほどです。

 

一方でサーキュレーターを併用したことにより設定温度を1度上げると、消費電力はおよそ13%下がります。すると電気代は30日で約3565円となり、サーキュレーター自体の電気代である30日あたり186円を含めても、約350円の節約が見込めるとわかるのです。

 

・冬の暖房

同様に、暖房の節約についても見ていきましょう。暖房の場合、設定温度を1度下げることで消費電力を10%節約できます。そのため、例えば490Wh消費するエアコンの場合、1日9時間の利用では30日あたり410円ほどの節約が可能です。

 

一方でサーキュレーターの電気代も186円かかるため、差し引いて224円の節約となります。冷房と比較すると節約の効率は落ちるものの、たった1度の設定温度を変えるだけで節約が可能なのです。

 

サーキュレーターの効果的な使い方

それでは、サーキュレーターはどのように使用すれば効率的に節約ができるのでしょうか。こちらも冷房・暖房の2つに分けて見ていきましょう。

 

・夏の冷房

1部屋で使用する場合、サーキュレーターはエアコンの風を受ける場所に、風向きを横にして配置すると効果的です。これは冷たい空気が下に集まる性質を利用し、床に沈んだ冷気を循環させて部屋全体を冷やすことができるためです。

 

2部屋以上で1台の冷房を利用する際は、エアコンを背にしてサーキュレーターを置くことで、冷気を隣の部屋へ運ぶことができます。床にたまった冷気をうまく送風し、部屋間の温度差を緩和します。

 

また、ロフトがある部屋の場合、熱が上に集まりやすいという問題があります。ロフト空間を涼しくするには、2台のサーキュレーターを使用すると効果的です。1台はロフトで天井方向に風を送ることで熱を逃がし、もう1台はエアコンからの冷気をロフトに向けて送風するよう設置すると効率よく冷気を循環させることができます。

 

・冬の暖房

暖房の暖かい空気は天井に滞留する性質があるため、その空気を下方へ向けることで部屋全体の空気の流れがよくなります。この場合、サーキュレーターを部屋の隅からエアコンに向けて対角線上に設置しましょう。

 

上下の空気を入れ替えるように風が送られるため、天井に滞留する暖気を効率的に循環させることができます。家具などがあり対角線上に設置することが難しい場合は、サーキュレーターを真上に向けて設置し、床から天井に向けて風を吹き上げることで同様の効果が生まれます。

 

ロフトタイプの部屋では、冷房と同じく2台のサーキュレーターを使用して、冷房とは逆向きで空気の流れを作ると効果的です。

 

暖房の空気は天井に向かっていくことからロフト側が暖かくなりやすいため、その空気を下に向けるように1台を設置します。それによって送られた空気を1階側のサーキュレーターで真上に送るようにすることで部屋全体を効率的に暖かくできるのです。

 

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