bulthaup / ブルトハウプ の人気の秘密を探る。普遍的なミニマルデザインのキッチンは長く使っても魅力が衰えないと評判

bulthaup / ブルトハウプ の人気の秘密を探る。普遍的なミニマルデザインのキッチンは長く使っても魅力が衰えないと評判

※本記事の家具・コーディネートなどの画像を確認したい場合は、Hello Interiorホームページにてご確認ください。

かつて日本の住宅において、台所は家の端に位置する薄暗い印象の作業部屋でした。しかし近年では、ダイニングやリビングと空間を共にし、住居において重要視される場所の一つとなりました。今では、キッチン家電や設備の進化、日本人のライフスタイルの変化により、キッチンには高いデザイン性や利便性が求められるようになっています。

日本にも魅力的なキッチンメーカーは数多くありますが、スタイリッシュな見た目や高いクォリティなどで、海外のオーダーキッチンブランドの人気は近年ますます高まっています。特に人気が高い海外ブランドの多くは、世界的なキッチンブランドが数多く存在するドイツと、洗練されたデザインを得意とするイタリアのキッチンブランドに集中しています。今回紹介する「ブルトハウプ」は、そんな数多くのキッチンブランドが存在するドイツの中でもトップ3には数えられる高級キッチンメーカーで、時代を超越するミニマルなモダンスタイルと、人間工学に基づいた設計、職人による丁寧な仕上げによって作られる高い品質を得意とするブランドです。

今回は、そんなブルトハウプのおすすめのアイテムやコーディネートなどを参考に、その魅力を探っていきたいと思います。何十年も使い続けられる不変的な魅力のあるキッチンが欲しい方や、無駄のないミニマルモダンなスタイルがお好きな方など、ぜひキッチンブランド選びの参考にしてみてください。

bulthaup / ブルトハウプ が何故支持されるのか?インテリアのプロがその人気の秘密を紐解く

bulthaup / ブルトハウプとは?

ブルトハウプの歴史は、1949年に創業者「マーティン・ブルトハウプ 」が家具ブランドを立ち上げた事から始まります。創業当初は、リビングやダイニングの家具を製造する小さな家具工房でしたが、1951年に最高級の素材を用いたキッチンサイドボードを製作すると、瞬く間に評判となり、ドイツ全土へと販売されるようになります。1950年代から60年代に掛けて、工場の拡大や従業員の増員、設備投資などを積極的に行い、またブランドのブランディングプランを明確にしたことでブルトハウプは益々大きく成長していくことになり、60年代後半にはドイツのキッチンブランドのトップ5に数えられるブランドになっていきます。

1978年、創業者が亡くなると彼の息子である「ゲルト・ブルトハウプ」が会社を引き継ぎます。二代目は、グラフィックデザイナーであり、ミュンヘンオリンピックのデザインチームを率いたことでも知られる「オトル・アイヒャー」氏とコンタクトを取ると、共同でキッチンダイニングの研究を行い、1982年に人間工学に基づいた「system b」を発表します。このシステムbは、アイランドキッチンの先駆け的存在でもあり、現在販売されている「b2」シリーズは、このシステムbを元に、現代のスタイルにアップデートしたシリーズとなっています。

その後もブルトハウプは、1992年には「システム25」、1997年に「システム20」など、人間工学に基づいた利便性が高く、機能的でモダンであり、自由度の高いモジュールシステムのキッチンを発表。住居空間に対する建築的なアプローチと、生活空間としての役割、作業空間としての利便性機能を併せ持ったミニマルなデザインこそがブルトハウプのアイデンティティとして完成されていきます。

日本では、1980年代後半に「TOTO」によって輸入販売が開始されるも、その後一度は撤退を余儀なくされましたが、2013年に再上陸を果たします(現在は輸入販売を「株式会社クライス&カンパニー」社が行う)。東京の南青山にショールームを展開しており、実際に体験することができますので、気になる方は予約をされてから訪れてみてはいかがでしょう。

参考:bulthaup HP「history」(海外サイト)
https://bulthaup.com/en/company/history/

参考:bulthaup tokyo HP「About」
https://bulthauptokyo.com/#aboutUs

bulthaup / ブルトハウプのこだわり

ブルトハウプ のスタイルは、シンプルで機能的なミニマルモダンスタイルです。他の多くのブランドが毎年新作を発表しているのに対し、ブルトハウプ は2000年代以後、取り扱うキッチンシリーズを「b1」「b2」「b3」に絞り、アップデートを続けてきました。それができたのは、流行を追わず、普遍的な要素にスポットを当て、徹底的に磨き上げる事で、実用的なキッチンを作り上げてきたからです。そうしたブルトハウプ のキッチンは、10年50年100年と使い続けることのできるキッチンを目指した、人間工学に基づいた快適な使い心地と、流行に左右されないシンプルで心地よいミニマルモダンデザインが特徴となっています。

以下に、近年特にブルトハウプの主力になっている「b2」「b3」の二つのシリーズについて簡単に解説していきたいと思います。

b2

2008年に発表されたb2シリーズは、ブルトハウプのキッチンの中でもとても印象的なシリーズで、1982年に発表されたシステムbを現代的にアップデートしたキッチンシステムです。シンクやコンロを組み込めるワークベンチと、あらゆるキッチンツールを収納できる大容量のキャビネット、そして電子レンジやオーブン、冷蔵庫などを格納できるキャビネットの3つの要素を基本的な構成として、最低限のキッチン機能を効率的にスタイリッシュに組み合わせることができます。

b3

2004年に発表されたb3シリーズは、一見シンプルなキッチンに見えますが、機能性と自由度が非常に高いのが特徴です。「マルチファクションウォール(多機能壁)」というウォールパネルを用いた壁面システムを使用することで、キッチンを壁面に浮かせて取り付けることはもちろん、2000もの様々なアイテムを組み合わせて自在にキッチン空間をコーディネートすることができます。

ブルトハウプはすっきりとしたデザインを得意としており、それを可能にしているのは最終的な仕上げを職人の手によって行うことで丁寧に作り上げているからです。木材・金属・石などの素材を巧みに加工し、薄くても丈夫で美しく仕上げる技術力があり、またキッチンに使われる金具類まで自社で製造開発を行なうなど、細部への強いこだわりが、雑味のない、ミニマルで洗練されたデザインのキッチンを作り出しているのです。

bulthaup / ブルトハウプの評判

ブルトハウプは数百万〜数千万円する高級キッチンブランドです。キッチンは大きなお買い物になるので、その使い心地なども気になることでしょう。ここでは実際にブルトハウプのキッチンを使用されているユーザーの方の感想を参考に、その魅力について探ってみましょう。

b2シリーズのキャビネットは、調理用ツールからお皿やグラスなどの食器類まで様々なキッチンツールを収納することができます。見た目は大きなキャビネットで大きな工具箱のような印象があり、そこがまたキッチン収納らしくない雰囲気でおしゃれなのも人気の理由の一つです。

また、中の収納ユニットは自在に取り付けが可能になっているので、収納の仕方も自分流で行うことができます。扉を閉じてしまえば中身が見えずキッチンがすっきりと片付いた印象になるので、キッチンに無駄なものを置きたくない人におすすめです。

ブルトハウプが以前TOTOで輸入販売されていた時のキッチンを使用されている方の感想になりますが、20年経過しても魅力の衰えないキッチンだというのは、普遍的なミニマルデザインを得意とするブルトハウプならではでないでしょうか。引っ越しても持って行きたくなるキッチンというのは、中々出会えないような気がするので、それ程使いやすく、また丈夫で魅力的なデザインだということが伝わってきます。

すっきりとしたミニマルなデザインと、機能的で使いやすいデザインを両立しているブルトハウプのキッチンは、料理上手な人から料理が好きではない人まで、多くの人に使い心地が良く、魅力的なデザインに感じられます。何十年も使い続けるキッチンだからこそ、お値段が高くてもこだわってみても良いかもしれませんね。

bulthaup / ブルトハウプ が気になる方におすすめブランド

Poggenpohl(ポーゲンポール)

1892年に創業したドイツの老舗高級キッチンブランド「ポーゲンポール」は、世界70カ国以上で展開しており、世界でもトップクラスのブランドとして高い認知度を誇ります。日本ではACTUSが輸入代理店として、新宿と大阪にショールームを展開。洗練されたモダンなデザインと、「品質の指標」とも言われる高いクオリティが特徴的で、ドイツのハーフォードの自社工場にて職人の手により製造されています。

現在日本で展開しているキッチンシリーズは6種類となっており、ミニマルモダンなスタイルから高級感のあるアーバンモダンスタイル、クラシックモダンスタイルなど、上品で洗練されたデザインのキッチンを展開しています。ブルトハウプ同様、高級キッチンブランドであるため高価格帯ではありますが、ドイツのクラフトマンシップによる高い品質と、人間工学に基づいた機能性、スタイリッシュでモダンなデザインは多くの世界中のファンを魅了しています。

参考:ACTUS HP「Poggenpohl」
https://poggenpohl.actus-interior.com/

SieMatic(ジーマティック)

「ジーマティック」は、1929年にドイツで生まれた高級キッチンブランドです。キッチンブランドで初めてハンドルレスの扉の開発したことや、多彩なマテリアルを使用したおしゃれなキッチンデザインが特徴的で、現在は「ピュア」「アーバン」「クラシック」「モンディアル」の4種類のコレクションテーマを掲げ、シンプルモダンなテイストから洗練されたアーバンモダン、クラシックモダンなどの様々なスタイルのキッチンを展開しています。

ハーブガーデンを備えたキッチンや、キャビネットのスリットがLEDライトで光るなど、挑戦的なデザインも多く、ラグジュアリー感のあるデザインがお好きな方などにおすすめのブランドです。ショールームは、青山・名古屋・大阪・福岡と日本国内でも多く展開しているので、関東周辺以外にお住みの方でも見学に行きやすいのも魅力です。

参考:SieMatic JAPAN HP
https://www.siematic-japan.com/

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