半グレというのは、新興の組織犯罪グループのことです。
これらの集団は、暴力団やヤクザとは異なり、暴力団対策法の適用を受けないため、警察も十分な対応ができていません。
半グレによる犯罪の中でも特に顕著なのが特殊詐欺です。この詐欺は組織的に行われ、若者が「受け子」や「出し子」として巻きこまれる事例が多発しています。
半グレの危険性は身近に潜んでおり、犯罪に巻き込まれないようにするために、半グレの特徴や対処法を知っておくことが重要です。
この記事では、以下のポイントについて詳しく説明しています。
半グレとは何か
半グレによる犯罪とその刑罰
半グレに巻き込まれた場合の対処法
半グレとの接触に不安を感じている方々に、この記事が役立つことを願っています。
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1、半グレとは
半グレとは、新興の組織的犯罪集団を意味する言葉です。暴力団とは異なる組織で、暴走族のOBなどが集まって結成されたグループなどが代表的な半グレです。
半グレという名前には、
暴力団(黒)と一般人(白)の中間(グレーゾーン)に位置する集団
半分グレている
といった意味が込められています。
半グレは暴力団の衰退と対をなすように台頭してきました。
暴力行為・犯罪行為をいとわない危険な集団であるため、警察も「準暴力団」として扱うなど近年警戒を強めています。
2、半グレと暴力団の違い
半グレと暴力団は犯罪に関わっている点では似ているものの、いくつか違いがあります。
(1)組織形態の違い
まずは、組織形態が異なります。
暴力団は親分(組長)を頂点としたピラミッド組織です。上からの命令には絶対服従せねばならず、構成員は強固な関係で結ばれています。
半グレでは、暴力団ほどの厳しい上下関係はありません。リーダーも頻繁に入れ替わることが多くなっています。暴力団と比べて若者が多いのも特徴のひとつです。
(2)適用される法令の違い
暴力団は、その定義が暴力団対策法により定められ、厳しい取り締まりの対象になっています。
暴力団対策法や暴力団排除条例により様々な規制がかけられており、影響は日常生活にまで及びます。
たとえば、暴力団関係者は銀行口座の開設やゴルフ場でのプレーができません。
これに対して、半グレを直接規制する法律は整備されていません。
半グレに暴力団対策法や暴力団排除条例は適用できないため、十分な対策をとれていないのが現状です。
(3)半グレと暴力団の見分け方
結論を言いますと、暴力団と半グレを外見だけで判別することは非常に困難です。
したがって、善良な市民生活を維持するためには、暴力団と半グレを区別することに重要性があるわけではなく、危険な反社会的勢力に近づかないということが重要となります。
以下の特徴があると、暴力団や半グレといった反社会的勢力である可能性があります。
夏でも長袖を着ている
高価な時計をつけている
高額の支払いを現金で済ませる
外見上特徴としては、暴力団よりもむしろ半グレの方が派手な格好をしていたり、入れ墨を隠さなかったりすることが多い傾向にあるようです。
もっとも、これらの特徴は、暴力団や半グレ以外でも当てはまる場合があります。
そのため、暴力団・半グレを問わず外見だけで反社会的勢力であると判断できるとは限りません。
そのうえ、飲食店など一般人が立ち入る場所に現れて声をかけてくることもあるため、関りを持たないようにするためには注意が必要です。
配信: LEGAL MALL