高知市の魅力#1 高知のカルチャーが詰まったカフェ3軒

日本最大規模のストリートマーケット「日曜市」でも有名な高知市。今回は、市で食材を仕入れる店、人々に長く愛される老舗喫茶など、地域に根ざしたカフェ3軒をご紹介。

“市”がつなぐ自然と人、人と店。四国の“市場カルチャー”都市。

毎週火、木、金、日に行われる街路市。特に最大規模の日曜市では生産者、市民、飲食店、観光客が交じり合いにぎわう。温暖な気候と豊かな自然は多くのサーファー、ミュージシャンを魅了し、移住者も多い。
北は四国山地、南は太平洋に面し、四国南部に扇状に広がる高知県にあって、県全体人口の半分に相当する約32万人(東京でいえば中野区とほぼ同規模)を有する高知市。県庁所在地として発展してきた“都市”である一方で、暮らす人たちと自然との距離が物心ともにとても近いという。
「車で15分も走れば、海も山も川もある。いつも自然をすぐ近くに感じることができますね。僕も高知を最初に訪れたのはサーフィンがきっかけでした。波がとにかく良くて」
そう言って穏やかに笑う市吉秀一さんは、大阪の出版社で働きながら、毎週末のサーフィンで高知を訪れるうち、豊かな自然と人の温かさに魅了され、10年前に会社を辞めて移住。現在は高知県の豊かな食材、生産者と全国の飲食店をつなぐ〈KOCHI GOOD FOODS〉を営む、今回の案内人だ。


市吉秀一 今回の案内人

いちよし・ひでかず/〈ローカルズ〉代表取締役。雑誌『ミーツ・リージョナル』営業部勤務を経て、10年前に高知市に移住。高知の豊かな食材や生産者と都市部のレストランをつなぐブランド〈KOCHI GOOD FOODS〉を運営。サーファー。

喫茶ラ・メール ルネ/カフェ


世代を超えて愛される、センス抜群の老舗喫茶。
帯屋町の繁華街にオープンして約60年。現在は店を残そうと若き夫婦が引き継いだが、店内の雰囲気やマスターの振る舞うメニューはそのまま。中でもトーストは目移りするほど種類が豊富で、マスターいわく「食パンの焼き加減がおいしさの秘密」だとか。


自家製の粒あんが主役のトースト「あんぱんマスカルポーネ」(680円)は、コーヒー(500円)とセットで。


コーヒー(500円)。

Point!

「高知を表すいろいろなデータがありますが、飲酒費用が全国トップクラスというお酒好き。皿鉢といわれる大皿で出される料理を囲んで誰彼問わずお酒を酌み交わす“おきゃく”という宴会文化が有名ですが、大皿の理由のひとつは、用意が一度で済むのでおかみさんたちも宴会に参加できるからだとか(笑)。あと意外なところで人口10万人あたりの喫茶店数も日本一。お昼過ぎまでボリューム満点のモーニングを出す喫茶店も多い。僕のお気に入りは老舗の〈喫茶ラ・メール ルネ〉です」

喫茶ラ・メール ルネ カフェ

住所:高知県高知市帯屋町1-14-18
TEL:なし
営業時間:10:00~16:00
定休日:月火金休
席数:20席 
Instagram:@lamer_rene

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