親になった今、自身の子ども時代にスマートフォンがなくて良かったと感じている人は多いのだろうか?
この疑問を解明すべく、子どもを持つ20~30代の既婚男女222人を対象に、アンケート調査を実施。親の本音を探ってみた。(R25スマホ情報局調べ/協力:ファストアスク)
自分が子どもの時に「スマートフォンがなくて良かった」と思いますか?(単一回答)
思う 68.5%(152人)
思わない 31.5%(70人)
子どもに動画を見せたり、ご飯ができるまでゲームをやらせたり、親としては頼ってしまいがちなスマートフォンだが、皮肉なことにおよそ7割の親たちが「自分たちの子ども時代にはなくて良かった」と実感している。では、その理由は…? 「スマートフォンがなくて良かった」と「思う」と答えた152人に聞いてみた。
コメント全体を見ると散見されたのは、(1)「スマホ依存」、(2)「コミュニケーションの喪失」、(3)「健康への影響」、この3つに関する不安。一つずつ、コメントを紹介しよう。
【1.スマホ依存】
「今、自分の子どもがハマりまくりなので自分がもし子どもだったら同じくハマっていたと思うから」(32歳・女性)
「スマホ漬けで他の経験が少なくなるから」(33歳・女性)
「ゲームやSNSばっかりやって外で遊ばなくなりそうだから」(30歳・男性)
【2.コミュニケーションの喪失】
「LINEなど、見た見ない、返事をしたしないでもめなくて済むから」(37歳・男性)
「いじめや仲間外れなどの原因になりそうだから」(38歳・女性)
「人とのコミュニケーションは会って取れるものだと思うから」(38歳・男性)
【3.健康への影響】
「体が鍛えられない」(34歳・男性)
「体を使った遊びで感覚が養われたから」(30歳・女性)
「視力低下や肩コリなど、子どものころから進行しやすくなると思うから」(38歳・男性)
一方で、自分たちの子ども時代に「スマートフォンがなくて良かった」とは「思わない」と回答した約3割(70人)の親たちは、もし子どものころにスマートフォンがあったら何がしたかったのだろうか?
圧倒的に多かったのが、「ゲーム」。70人中17人もの人が回答している。他に、「YouTube」(26歳・女性)や「友だちと記念撮影」(36歳・男性)、「LINE」(30歳・男性)なども見受けられた。子どもにとって決して安いものではなかったゲームやカメラ、さらには動画やSNSなど様々なものが手軽に楽しめるスマートフォンをうらやましいと思うのもうなずける。
加えて、「地図を見る」(35歳・男性)や「早くから世界とつながり英語力が伸ばせる。情操教育」(34歳・男性)、「辞書」(37歳・女性)といった学習へのメリットを挙げる回答も。アプリも充実し、スマートフォンやタブレットを使った教育・学習が珍しいものではなくなった昨今。自分が子育てしていく上で、「あったら良かった」という気持ちが芽生えるのも当然といったところだろう。
本来の“電話として”の役割だけでなく、コミュニケーションや娯楽、教育など多方面で大活躍のスマートフォン。しかし現代の子どもたちを見て、「自分が子どもの時になくて良かった…」と感じている大人が多いのもまた事実。使い方次第で、良くも悪くもなるツールだからこそ、大人が子どものお手本になるような使い方を心がけるべきなのかもしれない。
(明日陽樹/考務店)