「夫がいると体調が悪くなる」症状の解消法

第3回 夫が原因で妻の体調が悪くなる「夫在宅ストレス症候群」
夫がずっと家にいると、ストレスがたまり、頭痛がしたり、胃が痛くなったり…。さらに、それが蓄積されると、高血圧や胃潰瘍、うつ症状など、様々な病気や不快症状も引き起こす可能性があるという。

こうした症状について、「主人在宅ストレス症候群」と名付けたのは、黒川内科の黒川順夫院長だ。

夫が家にいるだけで体調が悪くなったり、病気になったりするほどの大きなストレスは、どのように解消すれば良いのか。黒川院長は次のように話す。

「夫が家にいることで妻が多大なストレスを感じるのは、夫婦関係が対等にない場合が多いです。まずは、その関係性を改善すること。それが難しい場合には、いちばん良い方法は、二人で一緒に家にいる時間をなるべく減らすことですね」(黒川院長 以下同)

なんとも寂しい結論だが、夫は夫、妻は妻で、別々に過ごす時間を作るのが手っ取り早くできる息抜きだとか。

「また、言いたいことを溜め込まずに、できるだけ夫婦で会話すること。二人共通の趣味を持つこと、あるいはそれぞれ夢中になれる趣味を持つのもオススメです」

喧嘩をしている夫婦

●おしゃべりで一時発散、長期的には「夫の教育」も

女性の場合、ストレス解消には「しゃべること」もかなり有効。夫が相手をしてくれない場合には、友人にグチをこぼすのも良いし、子どもが成長し、自立できるような年齢になったら、子どもに話すのも良いという。

また、手間はかかるが、長い目で見たら、いちばん良い方法が「夫を教育すること」と黒川院長。

「威張っている夫は家のことを何もしようとしませんが、多くの夫は何をしたら良いかわからないだけ。妻にとって、手伝ってもらえると助かることを頼み、やってもらったら『わあ、うれしい!』『すごく助かる!』などとホメること。男性は『ヨイショ』してもらうのが大好きなので、うまくヨイショしながら、自分に都合よく教育していくことが大切です」

もし、今、思い当たる症状がある場合には、早めに自分に合った解消法を見つけておきたいものだ。
(田幸和歌子+ノオト)

お話をお聞きした人

黒川順夫
黒川内科 院長 医学博士
九州大学医学部心療内科医局長、大阪労働衛生センター第一病院心療内科部長等を経て、黒川内科院長に。黒川心理研究所所長。日本心身医学認定医兼研修指導医、認定内科医。
九州大学医学部心療内科医局長、大阪労働衛生センター第一病院心療内科部長等を経て、黒川内科院長に。黒川心理研究所所長。日本心身医学認定医兼研修指導医、認定内科医。