おせち料理に欠かせないお正月野菜「くわい」とは?
「くわい」は、中国原産のオモダカ科オモダカ属の野菜です。見た目は皮が青みがかっていて里芋に似た球形で、そこから芽が出ているのが特徴的です。名前の由来は、芽のかたちが「くわ」に見えるため「くわいも」と呼ばれていたのが略され「くわい」となったそうです。
畑の栗とも言われる「くわい」の味は、栗のような甘味とほろ苦さがあり、食感はほくほくとしてます。
では縁起物と言われる「くわい」には、どんな理由があるのでしょうか?
「くわい」は昔から茎の先に大きな芽がでることから芽出たい(め・で・たい)とかけあわされ、さらに勢いよく上に向かってぐんぐん芽が出て伸びていく様子が出世や向上を連想させることから「芽がでるように」「出世祈願」という意味が込められた縁起野菜です。
おせち料理に欠かせない「くわい」が持つパワーとは?!
縁起野菜「くわい」が持つ栄養素・期待できる効果をご紹介します。
(1)カリウム
・身体の余分な水分や塩分を排出し、むくみ防止
・腎臓に溜まりやすい老廃物の排泄を促す
(2)食物繊維
・腸内環境を改善し、便秘予防やダイエットに効果的
(3)ビタミンE
・強い抗酸化作用で体内の老化を防止
・血行促進による冷えや肩こり・頭痛の改善に効果的
(4)ビオチン(ビタミンB群)
・筋肉痛の緩和
・疲労回復
(5)銅
・鉄を作るのに必要な栄養素で、貧血予防に効果的
(6)葉酸
・血液を作るもと
・妊娠、妊活中の女性に
栄養価が高く、女性に嬉しい様々な効果が期待されています。
縁起物の「くわい」お正月だけだなんて、もったいない!!
こんなに女性に嬉しい栄養もあって、さらに縁起物。お正月だけではなく、普段の食卓にも並べたいものですよね。
でも、お正月野菜ってお高いイメージが…。
確かに、年末おせち料理用に売られる「くわい」は高級野菜ですが、お正月が終わると一気にお手頃価格になるので、普段の食卓にも迎えやすくなります。
そこで、「くわい」をより身近に感じるために、「くわい」の選び方からおすすめ料理までお伝えします。
【選び方】
・芽がしっかり出ていて、綺麗に伸びているもの
(芽が折れたりグニャっとしていたりするものは、収穫から時間が経っているため避けた方が良いです)
・丸く膨らんだ部分が硬いもの
・皮にツヤがあって、青色が美しいもの
がおすすめです。
【保存方法】
・水を張ったボウルに、くわいを浸して冷暗所に置くと2週間ほど日持ちします。
・数日で使う場合は、乾燥しないように袋に入れて冷蔵庫で保存できます。
【下処理】
シュウ酸が含まれておりアクが強いので、まず皮を剥いたら1時間ほど水にさらします。続いてお米のとぎ汁で10分ほど茹で、さっと水で洗い流します。この下処理をすることで苦味が減り上品な味を出すことができます。
【皮の剥き方】
芽が伸びている事が縁起ものなので、皮を剥く時に芽を落とさないように注意してください。
最初に底の部分を平らに切り落とします。側面が六面になるよう、お尻の部分から芽の部分に包丁を入れて六法から一面ずつ八方剥きします。
そうすることで見た目も良く、煮崩れもしにくくなります。
【おすすめ料理】
・くわいのポタージュ:茹でたくわいと玉ねぎを豆乳とミキサーにかけてポタージュに
・くわいのコロッケ:茹でたくわいを潰し、丸めて揚げたコロッケに
・くわいの炊き込みご飯:下処理したくわいを炊飯器に入れて炊いた炊き込みご飯に
・くわいのチップス:薄くスライスして、素揚げしたチップスに
いかがでしたか?お正月野菜「くわい」を食べて良い年にしましょう!