さまざまな汚れを落とすために必要な「洗剤」。食器用、トイレ用、お風呂用など、多種多様な洗剤が世の中にありますが、一般家庭の汚れは「重曹」と「クエン酸」さえあれば、ほとんど落とすことができるなんて噂もちらほら。
「洗剤でもないのに汚れなんて落とせるの?」と疑問に思ったので、今回は重曹とクエン酸を使い、さまざまな汚れ落としにチャレンジすることにしました!
■重曹とクエン酸が汚れに強いヒミツ
重曹によって落ちやすいのは、鍋やフライパンの「油汚れ・焦げつき」、排水溝の「ヌメり」、ポットの「湯垢」といった汚れに効果的なのだとか。聞いた話では、重曹は弱アルカリ性なので、油汚れなどの「酸性の汚れ」には効果があるそうです。
それに対して、クエン酸は弱酸性。キッチンシンクや洗面所の「水あか・石けんカス」、「鏡の汚れ」、タバコの「ヤニ」などに効果があるようです。使用頻度が多いのは重曹でしょうが、クエン酸と併用することで、お掃除の幅が一気に広がりそうですね!
さっそくですが、この2つを使ってさまざまな汚れを落としていきたいと思います。油汚れには重曹、水回りの汚れにはクエン酸という話は本当なのでしょうか……!?
■検証その1 ステンレス鍋の「焦げ付き」
焦げ付いたステンレス鍋は、本当にやっかいなもの。食器用洗剤をたっぷり付けてゴシゴシ洗っても、汚れをきれいに落とすのは至難の業です。
それでは、重曹を溶かした水をスポンジに付け、鍋の焦げ付きを落としていきましょう。今回は、汚れの落ち具合を検証するため、鍋の左半分を重曹、右半分をクエン酸で洗うことにしました。
重曹を付けて1分間洗った様子がこちら。鍋の左半分にあった焦げ付きを、ほとんど落とすことができました。勢いあまってクエン酸で洗うエリアの焦げ付きも落としてしまいましたが、油汚れに対する重曹の実力は本物のようです!
続いて、クエン酸を溶かした水をスポンジに付け、鍋の右半分を1分間洗ってみることに。結果、重曹ほど焦げ付きを剥がし、汚れを落とすことができませんでした。やはり、酸性の脂汚れに対して、弱アルカリ性の重曹を使うのは効果的なようです。
■検証その2 窓の「サッシ」
続いては、窓のサッシにある水アカを落としていきます。わかりやすいように黒のテープを貼って印を付け、左半分を重曹で、右半分をクエン酸で磨いていきます。
重曹で磨き終えた様子がこちら。強くこびりついた汚れは落とせませんでしたが、おおよそきれいになっていることがわかります。
クエン酸で磨くと、このような結果に。左右を見比べても、汚れの落ち具合にほとんど違いは感じられません……。アルミ製のサッシに対しては、重曹とクエン酸、どちらを使ってもよさそうですね!
■検証その3 キッチンシンクの「水アカ」
キッチンシンクや洗面所のやっかいな水アカ。ここでも、左半分は重曹を、右半分はクエン酸を使って磨いていきます。
重曹で磨いた後の様子がこちら。水アカがしっかり取れ、写真ではわかりづらいですが、うっすらとした黄ばみも落ちていることがわかります。
こちらはクエン酸で磨いた後の様子。ここで気づいたことは、重曹で磨いた左半分には細かい傷が無数に付いており、クエン酸で磨いた右半分はとても滑らかな表面に仕上がっていることです。
後々知ったのですが、重曹は研磨剤として使用することもあり、ステンレス製のシンクに使うと傷が付いてしまうとのこと。汚れを落としても、傷を付けてしまっては意味がないので、キッチンシンクを重曹で洗うのは避けた方がよいでしょう。水回りの掃除には、クエン酸が向いているということがよくわかりました。
油汚れには重曹を、水回りの汚れにはクエン酸を使うという噂は本当の様子。中でも重曹はさまざまな汚れに効果的ですが、ステンレス製のものを洗う時は注意が必要です。あなたも、食器用洗剤よりコスパに優れる重曹とクエン酸を使い、家中をピカピカに掃除してみてはいかがでしょうか?
(吉田リオカ+どてらい堂)