「良いことだけとは限らない!?」高齢の祖母に携帯電話を持たせた結果は【体験談】

「良いことだけとは限らない!?」高齢の祖母に携帯電話を持たせた結果は【体験談】

80歳目前で夫に先立たれ、独居生活となった私の祖母。当時住んでいたのは、昔ながらの近所付き合いが残っている地域でした。数軒先の面倒見の良い方や、ヘルパーさんの力を借りて、生活していたのですが……。ちょっとしたきっかけから携帯電話を持つようになりました。大手キャリアのお年寄り向け製品を導入したら、メリットとデメリット、両方がありました。

携帯電話を導入したきっかけ

そもそもなぜ祖母に携帯電話を持たせることになったのか。それは祖母の家にあった固定電話がきっかけでした。固定電話に勧誘電話が掛かってきて、祖母は言われるままに個人情報を答え、大量の洗剤を購入。家の前に置かれたいくつもの大きな段ボール箱に気付いた近所の方がすぐに連絡をくれたおかげで、大事にならずに済んだのですが、オレオレ詐欺なども怖いし今回のような勧誘がないとも限らないと、家族で考えた末、祖母には携帯電話を持ってもらい、固定電話は母の携帯に転送するようにしたのでした。

固定電話を残したのは、祖母の友人や親戚はその番号に連絡をしてくるからです。また、市からの連絡などにも固定電話の番号が登録されていたので、とりあえず残すことにしたのでした。大手キャリアのお年寄り向け製品を私が契約して(祖母は同席せず私だけが店舗に行って契約しましたが、祖母に電話で合意の確認を取ることでお年寄り向けプランで契約することが可能でした)、それを祖母に渡すことにしました。

祖母が携帯電話を持ってよかったこと

お年寄り向け携帯の最大の特徴は、大きなボタンが3つあることでした。そこに登録した電話番号にワンタッチで掛けることができ、また、登録されている番号以外は基本的につながらないように設定することもできます。祖母の携帯電話も、登録した番号からの電話以外は着信しないように設定したので、勧誘電話や詐欺に巻き込まれる確率が減ったと思います。離れて暮らす私たちにとって、それはとても心強いものでした。

また、携帯電話にしてから、こちらから掛けた電話がつながる率もぐんと上がりました。祖母宅の固定電話は棚の上に置かれていたのですが、足が悪く、体を動かすのが大変な祖母にとって電話を取るのはひと苦労で、時間が掛かってしまっていたようです。電話が掛かってきても、出る前に切れてしまうこともしばしばあったとか。

また、いつまでも電話の音が鳴り響いている状況も、家に他に誰もいないことを周囲に知らしめているような気がして、少し心配でした。携帯電話はいつも手元に置いておけるので、祖母自身も電話に出たり掛けたりすることがラクになったと喜んでいました。

さらに、祖母は認知症を患っていたこともあり、番号がわからなくて掛けられなかったり、何度かけても間違い電話になってしまったりしたこともあったそうで、ボタン1つで掛けられることはとても助かったそうです。そして、デイサービスの迎えのとき、それまではチャイムで到着を知らせてもらっていたのを携帯電話に電話してもらうようにしたところ、お互いに連絡が付きやすくなってよかったと言います。

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