【京都府京都市】約60名の芸妓舞妓による春の風物詩「都をどり」開催。演目の一部は源氏物語がモチーフ

令和5年公演より(第8景フィナーレ)

八坂女紅場学園・祇園甲部歌舞会は、4月1日(月)~30日(火)の期間、「都をどり」を、祇園甲部歌舞練場にて上演する。

「都をどり」について

「都をどり」は、京都最大の花街・祇園甲部の約60名の芸妓舞妓たちが魅せる舞の公演。明治5年に創始され、戦争中の6年間とコロナ禍を除いては、毎年4月中1か月間上演し、今年で150回目の節目を迎えた。

谷崎潤一郎、夏目漱石などの著名な文化人や、皇太子時代の今上天皇陛下も観劇に訪れるなど、長い歴史の中で様々な人に愛されてきた舞台だ。

令和5年公演より(第8景フィナーレ)

公演では、芸妓舞妓が務める舞を舞う立方(たちかた)、芸妓が演奏を行う地方(じかた)、鳴り物(お囃子)を受持つ芸妓舞妓の全員が呼吸を合わせ、華やかで洗練された舞の世界を演出。一度も幕を下ろすことなく行う舞台転換が特徴だ。

衣裳展示(2023年)

また、毎年新調される京友禅の着物と西陣織の帯の艶やかな美しさは唯一無二のもの。振付は明治5年の創始当初から変わらず、歴史のある「京舞井上流」が担っており、現在は人間国宝の五世井上八千代氏が直接指導を行っている。

舞だけではなく、三味線・唄・鳴物も生演奏。曲は毎年書き下ろされており、進化し続ける伝統芸能を全身で感じることができる。

今年の演目の一部は源氏物語モチーフ

毎年テーマが変わることでも知られる「都をどり」の令和六年公演の演題は『都をどり百五十回源氏物語舞扇』。大河ドラマの題材でもある源氏物語や紫式部ゆかりの場を取り入れ構成している。

舞台は、「ヨーイヤサー」の掛け声で幕を開け、揃いの着物で一斉に登場する踊り子と、中ばさみ(別踊)と呼ばれる芸妓舞妓の場面全八景で四季の彩を表現。

また、これまでの「都をどり」の歴史を振り返り、過去作品を一部で活かしながら、桜咲き誇る祇園歌舞練場を舞台に、末永く続く「都をどり」の未来に繋がるようなフィナーレを演出する。

観劇チケットは全席指定で、茶券付一等観覧席7,000円(税込)、一等観覧席6,000円(税込)、二等観覧席4,000円(税込)、学生料金(二等席限定)2,000円だ。

點茶(お茶席)イメージ

お菓子とお抹茶(お茶席)

茶券付一等観覧券を購入した人は、公演前に、京風島田まげを結い黒紋付の衿裏返しという正装で芸妓が披露するお点前を見られ、お菓子とお茶を味わえる。

関連記事: