【2024年最新】恵方巻の由来・歴史・食べ方からトレンドを徹底解説「今年の方角は東北東♪」

【2024年最新】恵方巻の由来・歴史・食べ方からトレンドを徹底解説「今年の方角は東北東♪」

由来が諸説ある恵方巻はどうやって全国に広まっていった?

元々は関西地方で親しまれてきた恵方巻が全国に広まったのは、どのような背景があるのでしょうか。
その普及過程には、以下のポイントが挙げられます。

コンビニエンスストアの販売開始

1980年代後半、大阪のスーパーマーケットが恵方巻の販売を開始したことが、全国的な普及の大きなきっかけとなりました。
その後、コンビニエンスストアチェーンがこのアイデアを取り入れ、積極的な宣伝とともに全国規模で恵方巻を販売し始めたのです。

実は、「恵方巻」という名前で各種具材を巻いた海苔巻きが全国的に浸透したのは、1998年にセブンイレブンによる全国展開が元祖といわれています。
この販売戦略が功を奏し、節分といえば恵方巻を食べるというイメージが広く定着し始めました。

コンビニだけではなく、スーパーマーケットや百貨店などでも恵方巻きを取り扱うようになり、節分シーズンには特別なコーナーを設けてさまざまな種類の恵方巻きが販売されるようになったのです。

メディアによる普及

テレビや新聞、雑誌などのメディアが恵方巻について取り上げたことも、普及に大きく寄与しました。

節分の日に合わせて恵方巻を食べるイベントが各地で開催されるようになり、その中にはテレビ局が主催するような大きなイベントもありました。

また、企業が独自のキャンペーンを行い、恵方巻を題材にしたプロモーションを展開することで、さらに認知度を上げることに成功していきました。

レシピのバリエーションの拡大

恵方巻きに特化した専門店が生まれ、様々な具材を使用した斬新な恵方巻きが登場したことで、幅広い層の興味を引くことに成功しました。
インターネット上でのレシピ共有も、手作りを楽しむ人々に影響を与え、さらなる人気を促進しました。

これらの要素が複合的に作用し、関西地方特有の風習だった恵方巻が、全国的な節分の行事食として認知されるようになっていったのです。

恵方巻の食べ方やルール・入れる具材は?【由来から読み解く】

伝統的な恵方巻の食べ方やルール、入れる具材やその意味などについても見ていきましょう。

食べ方やルールはある?

恵方巻きのルールは、風習や文化を楽しむためのものであってそれを強制するものではありませんが、一般的には次のようにいわれています。

その年の「恵方」、つまり吉方位を向いて食べるお箸は使わず手で持って食べる食べる前にその年の願い事や目標を思い描くしゃべらず黙々と食べる切らずに丸ごと一本を食べる

恵方を向き、手で持ち、しゃべらずに丸ごと一本を食べ切るのですね。
切らずに1本丸ごと食べることには、「縁を切らずに完食」し、様々な良い縁や運気を途切れさせずに保つという意味合いが込められています。

とはいえ、あくまでも一般論なので、あまり堅苦しく考えずそれぞれお好みの食べ方で食べるとよいでしょう。

入れる具材とその意味とは

恵方巻に入れる具材は、それぞれ縁起の良い意味が込められています。
いわゆるスタンダードな恵方巻では、七福神になぞらえて7種類の具材が巻かれます。

恵方巻に使われがちな具材には、次のような意味があります。

穴子(あなご): 穴子やウナギなどの長い海産物は、「蛇」に似ていることから邪気を払う力があるとされ、また、長寿を象徴しています。

海老(えび):海老の曲がった形は老人の背中を連想させ、「長生き」を願う意味が込められているとされます。

鯛(たい):「めでたい」と掛けておめでたい行事に使われることが多く、吉事や縁起の良さを象徴しています。

きゅうり:きゅうりは「九」と「苦」をかけて、苦労知らずの意味合いや、健康であり長い人生を願うという意味を持っています。

しいたけ:しいたけの「椎」は「しい」つまり「成し遂げる」に掛けられ、願い事を達成するという意味があります。

かんぴょう:干瓢は干した瓜の皮で、長寿と健康を願うとともに、結びつきを象徴するとされます。

たまご:子孫繁栄や多産を願う意味合いで用いられます。

ねぎ:地上に向かってまっすぐ伸びるねぎは、成長や前進を象徴するとされています。

とばこ(すじこ):魚の卵は、子孫繁栄の象徴として用いられます。

それぞれの具材に込められた意味を知ることで、さらに味わい深くなりますよね。
ただし、現代の恵方巻は、これらの伝統的な具材にとどまらず、さまざまな具材を用いたバリエーションが登場しています。

巻き寿司や太巻きとの違いは?

恵方巻と巻き寿司や太巻きは、厳密に言えば大きな違いはありません。

しいて恵方巻の独自性を言うなれば、食べる時の独特な風習、節分に食べるという時期の特別さのほか、地域や店、家庭によって中身や名前、大きさが異なることなどでしょうか。

逆を言えば、お好みの巻寿司や太巻きを恵方巻として楽しむということも、アリなのです。

関連記事: