「肝臓がんの治療法」はご存知ですか?検査・症状・原因も解説!【医師監修】

「肝臓がんの治療法」はご存知ですか?検査・症状・原因も解説!【医師監修】

肝臓がんにはどのような治療法があるかご存知でしょうか?
本記事では肝臓がんの治療について、以下の点を中心にご紹介します。

・肝臓がんとは

・肝臓がんの診断・検査方法

・肝臓がんの治療について

肝臓がんの治療について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

監修医師:
中路 幸之助(医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター)

1991年兵庫医科大学卒業。医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター所属。米国内科学会上席会員 日本内科学会総合内科専門医。日本消化器内視鏡学会学術評議員・指導医・専門医。日本消化器病学会本部評議員・指導医・専門医。

肝臓がんとは?

肝臓がんは、肝臓の主な細胞である肝細胞ががん化したものを指します。肝臓は「沈黙の臓器」とも呼ばれ、炎症やがんがあっても初期には症状を自覚しにくいため、医療機関での定期的な検診や、他の病気の検査の際に、異常を指摘されることも少なくありません。

肝細胞がんの発生には、ウイルス等による肝臓の慢性的な炎症や、肝硬変が影響していると考えられています。健康診断などで肝機能の異常や肝炎ウイルスの感染などを指摘された場合は、まずは内科や消化器内科を受診しましょう。

肝臓がんは、肝臓にできるがんの総称で、「肝がん」とも呼ばれます。同じ肝臓にできたがんでも、肝臓の中を通る胆管ががん化したものは「肝内胆管がん(胆管細胞がん)」と呼ばれ、治療法が異なることから区別されています。
なお、日本で発生する肝臓がんの約90%以上は肝細胞がんであるため、一般的には「肝臓がん」とは「肝細胞がん」を意味します。

肝臓がんの症状

肝臓がんは、初期段階では症状がほとんど現れないといわれています。これは肝臓が「沈黙の臓器」とも呼ばれる理由の一つです。がんが進行すると、腹部に固いしこりや、突然の強い痛みや貧血の進行が見られたりすることもあります。

通常、自覚できる症状はほとんどありませんが、あるとすればそれは肝炎・肝硬変などの肝臓障害に由来する症状と考えられます。症状の多くは食欲不振、全身倦怠感、腹部膨満感など漠然とした症状で、肝細胞がんを疑う理由としては弱いものです。黄疸や吐血などは進行した症状であり、早期発見には適していません。

肝臓がんの早期発見のためには、定期的な健康診断が重要です。特に、肝炎や肝硬変の既往がある方は、定期的な検診を受けることをお勧めします。早期発見と適切な治療により、肝臓がんの予後を改善できる可能性があります。

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