「人間ドックの前日」に食事・飲酒・性行為はしてもいいの?医師が徹底解説!

「人間ドックの前日」に食事・飲酒・性行為はしてもいいの?医師が徹底解説!

人間ドック前日の食事やお酒・運動はどうすべき?Medical DOC監修医が健診・人間ドックで正しい診断結果を得るための前日の過ごし方と注意点を解説します。

監修医師:
木下 康平(医師)

防衛医科大学校卒業
聖マリアンナ医科大学病院呼吸器内科にて専門研修
自衛隊病院にて呼吸器内科・一般内科診療に従事。
資格:内科認定医

人間ドックの前日・前夜の食事はどうするべき?

人間ドックで下部消化管内視鏡検査(大腸内視鏡・大腸カメラ)を行う場合は、前日はできるだけ便が残りづらい食事をとりましょう。具体的にはキノコ類、海藻類は避けることをお勧めいたします。最後の食事に関しては前日の夜9時を最後にすることが多いですが、具体的な指示は人間ドックを受ける病院に従ってください。
大腸内視鏡検査を行わない場合では、食事制限は特にありません。ただし、21時以降は食事をしないようにしましょう。

人間ドックの前日の食事・夕食は何時まで?

21時以降は禁食とすることが多いです。水やお茶は0時まで飲水可能です。ただし、施設によって規則が異なることがありますので、施設の説明文書に従うようにしてください。

人間ドックの前日におすすめの食事メニューは?

特に制限はありませんが、消化の良い食事をお勧めいたします。
大腸内視鏡を行う場合は、キノコ類や海藻類は控えるようにしてください。これらの食品は消化されにくく、腸内に残ってしまい、内視鏡検査の妨げになる可能性があります。

人間ドックの前日のお酒・飲酒は何時まででどれくらいならいい?

21時以降の飲酒は禁止されていることが多いです。
前日の飲酒は人間ドックの結果に影響を与える可能性があるため、前日の飲酒は控えることをお勧めいたします。
特に飲酒により肝臓の検査結果(γ-GTPなど)が一時的に悪化する可能性があります。これにより追加で肝炎ウイルスなどの二次検査を行わなくてはならない可能性があります。

人間ドックの前日の水分・水は大量に飲んでもいい?

通常通りの飲水量をお勧めいたします。飲水量を増やしたとしても結果に変わりはほとんどありません。
むしろ水分を劇的に、大量に飲むことで電解質異常などを起こす可能性があります。危険なので大量の飲水は行わないようにしましょう。

人間ドックの前日の運動や煙草など気をつけたいポイント・注意事項

人間ドックの前日に気をつけてほしいポイントがいくつかありますので、以下にご紹介します。

人間ドックの前日は運動・スポーツをしてもいい?

前日の運動は禁止しませんが、激しい運動や強度の高い筋力トレーニング(筋トレ)は避けることをお勧めいたします。
検査結果に影響が出る可能性があるためです。とくにCKという値が増加する可能性があります。これは横紋筋融解症という病気の際に悪化する検査結果であり、検査結果によっては緊急入院が必要と判断される可能性があります。
また、激しい筋トレによって血中のクレアチニン値が高く検出されることもあります。クレアチニン値は通常、腎機能の評価に使用される検査項目ですが、検査結果によっては再検査、腎機能の精査が必要と判断される場合もあります。
軽いジョギング程度なら問題ないですが、できるだけ検査前日は安静にすることをおすすめいたします。

人間ドックの前日の喫煙・煙草は吸ってもいい?

喫煙は前日から禁止されていることが多いです。
タバコに含まれているニコチンにより、検査結果に影響がある可能性があります。
とくにニコチンは血圧を上げる作用があるため、高血圧と誤診される可能性があります。

人間ドックの前日の薬の服用について・睡眠薬や胃薬は飲んでもいい?

内服薬の種類によりますが問題ないことがほとんどです。
ただしビタミン剤の薬、サプリメントは尿検査で異常が出ることがあります。
中断できるかどうか主治医に相談することをお勧めいたします。
また、健康診断の際には飲んでいる内服薬がわかるようにお薬手帳を持っていくことをお勧めいたします。
もし、健康診断で異常値を認めて二次検査に行く場合にもお薬手帳は忘れずに持っていくようにしてください。

人間ドックの前日の性行為は問題ない?

厳密に制限するものではないと考えます。
ただし、尿検査や血液検査で異常値が出る可能性も完全には否定できません。
そのため前日の性行為は、可能であれば控えた方が無難と言えます。

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