「腎臓がんの検査」を受けるべき症状はご存知ですか?検査費用も解説!【医師監修】

「腎臓がんの検査」を受けるべき症状はご存知ですか?検査費用も解説!【医師監修】

腎臓がん(腎細胞がん)という名称は聞いたことはあっても、詳しい症状や検査方法はご存知でない方が多いです。

この記事では腎臓がんの基本情報をはじめ、検査方法や生存率についても解説しています。どのがんにもいえることですが、早期発見が何よりも大切です。

このがんは初期段階では自覚症状がほとんどないため自分では気が付きにくいがんですが、早期発見するために必要なことについても言及しています。

ぜひ最後までお読みいただき、早期発見に繋げていただけたら幸いです。

監修医師:
村上 知彦(薬院ひ尿器科医院)

長崎大学医学部医学科 卒業 / 九州大学 泌尿器科 臨床助教を経て現在は医療法人 薬院ひ尿器科医院 勤務 / 専門は泌尿器科

腎臓がん(腎細胞がん)の初期検査

がんの検査にはいくつもの方法がありますが、腎臓がんは多くの場合、腹部超音波(エコー)検査・CT検査で見つかります。
確定診断のためにはCT検査が必要です。なんらかの事情によりCT検査ができない場合にはMRI検査を行うケースもあります。
また、これらの画像検査で診断ができないときには生検を行うこともあります。生検とは、がんかどうかや、がんの悪性度を調べるための検査です。細い針を使って組織の一部をとり、顕微鏡で調べます。

腎臓がんを疑う症状とサイン

腎臓がんは、初期段階ではほぼ自覚症状がありません。そのため、他の病気の検査などを行った際に偶然発見されるケースがほとんどです。
自覚症状が出始めるのは、がんが大きくなってからです。症状として、血尿・背中や腰の痛み・腹部のしこり・足のむくみ・食欲不振・吐き気・便秘・腹痛などが挙げられます。気になる症状がある場合は、泌尿器科を受診しましょう。

血液検査と尿検査の役割

血液検査や尿検査は、全身の状態や腎臓の機能を調べるために行われます。
しかし注意していただきたいのは、これらの検査で確定診断が行われるわけではないということです。確定診断をするためには、上記に記載したような検査が必要となります。
血液検査や尿検査はあくまで、全身や腎臓に異常がないかを調べるために行うのです。

腎臓がんの確定診断

ここまで、初期検査についてご説明してきました。また、確定診断のためにはCT検査や生検が必要であることもお伝えしました。ここでは、確定診断がどのようにして行われるのか、詳しくご説明していきます。

診断までのプロセス

多くは腹部超音波(エコー)検査・CT検査で見つかります。
超音波検査は超音波を体の表面にあて、臓器から返ってくる反射を画像にして確認する方法です。
CT検査の場合は、造影剤を静脈から注入して短時間に多くの画像を撮影し、がんがあると考えられる部位の血液の流れを観察します。これらの画像検査での確定診断が難しい場合、生検を行うこともあります。

生検とその手順

生検は、がんと考えられる部位が本当にがんかどうかや、がんの悪性度などを調べるために行う検査のことです。
生検の手順は、まず細い針を患部に刺して組織の一部を採取します。その後、採取した組織の状態を顕微鏡を使い詳しく調べます。生検は、画像検査を行ってもはっきりとした診断が難しいときに用いられる方法です。

確定診断後のステップ

確定診断がされたあとは治療に移ります。治療方法は、がんの進行度合いを表すステージ・がんの性質・体の状態などを考慮して検討されます。

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