「皮膚がんの生存率」はご存知ですか?進行すると現れる症状も解説!【医師監修】

「皮膚がんの生存率」はご存知ですか?進行すると現れる症状も解説!【医師監修】

皮膚がんと聞いて生存率がどれくらいなのか思い浮かびますか?皮膚がんの中にも種類が多くあり、それぞれの生存率は変わります。

また、自覚症状がなく気づきにくい点も特徴です。

この記事では皮膚がんになった場合の生存率や治療・検査方法について解説します。皮膚がんについて気になっている方は参考にしてください。

監修医師:
高藤 円香(医師)

防衛医科大学校卒業 / 現在は自衛隊阪神病院勤務 / 専門は皮膚科

皮膚がんの生存率

冒頭でもお伝えしたように、皮膚がんの生存率は種類によって異なります。有棘細胞がん・悪性黒色腫・基底細胞がん・乳房外パジェット病の生存率についてみていきます。

有棘細胞がんの場合

有棘細胞がんの場合の生存率は早期発見できるとほぼ100️%と高い数字を誇ります。しかし、内臓に転移したときの生存率は早期発見と比べて低いです。
進行していくと生存率が50%を切る可能性があります。早期発見時の生存率が高いからといって放置せずに気になった場合はすぐに近くの病院に行きましょう。

悪性黒色腫の場合

悪性黒色腫(メラノーマ)の場合の生存率は大きさによって決まります。小さい腫瘍だと5年生存率は100%近い数字です。大きくなると50%近い数字になります。
また、ほくろと間違えやすい点にも注意してください。自分のほくろと比べてみて形や色に違和感があるなら悪性黒色腫の可能性があります。

基底細胞がんの場合

基底細胞がんは転移しにくいため生存率は高いです。ですが手術しなければ細胞が増殖していきます。基底細胞がんが発生したときはすぐに切除しましょう。
早期治療することで転移のリスクも防げます。

乳房外パジェット病の場合

乳房外パジェット病は転移の具合によって生存率が変わります。リンパ節に転移した個数が1個や2個でしたら5年生存率は100%です。しかし3個以上になると生存率が低くなることもわかっています。
発見が遅くなると大きな手術になるので、気になった場合はすぐに受診しましょう。

悪性黒色腫(メラノーマ)の生存率の特徴

悪性黒色腫(メラノーマ)の生存率は、悪性黒色腫(メラノーマ)の厚みやリンパ節に転移しているかどうかで変わります。生存率の特徴について解説します。

悪性黒色腫が1mm以下の厚みだった場合

悪性黒色腫の厚みが1mm以下だった場合は生存率はほぼ100%と高いです。ただ油断してはいけません。皮膚がんは早期発見・治療が大事です。
厚みが1mm以下で見つかった場合は早期発見になるので、すぐに治療に進んでください。

悪性黒色腫が4mmを超えていた場合

悪性黒色腫の厚みが4mmを超えていた場合は1mm以下のときよりも生存率が低くなります。したがってすぐ治療に進みましょう。すぐに治療すると大きく回復しやすくなります。
黒色腫が4mmを超えていたからといって悲観的になる必要はありません。まずは正しい治療・検査を受けることに専念しましょう。

リンパ節転移があった場合

悪性黒色腫がリンパ節に転移していた場合は注意が必要です。腫瘍が大きくなるよりも転移の方が生存率は低くなります。
悪性黒色腫は切除して治療しますが、リンパ節に転移があった場合は薬物療法も視野に入ります。転移する前に切除することが一番なのでまずは早期発見を心がけましょう。

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