「大腸がんの症状・チェック方法」はご存知ですか?検査法・ステージ分類も解説!

「大腸がんの症状・チェック方法」はご存知ですか?検査法・ステージ分類も解説!

大腸がんには、どのような症状やチェック方法があるかご存知でしょうか。本記事では、大腸がんに気づくきっかけについて、下記内容を中心に徹底解説します。

・大腸がんの症状

・大腸がんの要因チェック方法

・大腸がんの検査方法

大腸がんの症状やチェック方法について理解するためにも参考にしてください。
ぜひ最後までお読みください。

監修医師:
中路 幸之助(医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター)

1991年兵庫医科大学卒業。医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター所属。米国内科学会上席会員 日本内科学会総合内科専門医。日本消化器内視鏡学会学術評議員・指導医・専門医。日本消化器病学会本部評議員・指導医・専門医。

大腸がんの症状

大腸がんの症状には、どのようなものがあるのでしょうか。大腸がんと気づくきっかけについて解説します。

血便

血便は、大腸がんの重要な初期症状の1つです。大腸がんが発生するとがん組織は成長と拡散のために多くの栄養を必要とし、「新生血管」を形成します。新生血管は本来、体には不要なものであり、特に脆弱な構造をしています。この新生血管の脆弱性が、血便の原因となります。
大腸の内部では便の通過による摩擦が起こり、これによって新生血管が破れて出血した結果、便に血が混じることになります。明らかに目に見える赤い血、または黒く変色した便としてあらわれることがあり、血便の状態は消化管内での出血の場所と量によって異なります。

貧血

貧血は、体内の赤血球やヘモグロビンが不足し、身体組織への酸素供給が不十分である状態を指します。これまで貧血を経験していない方が突然貧血症状を自覚する場合や、貧血が持続する場合には、大腸がんが隠れている可能性があります。
大腸がんによる出血は、しばしば慢性的な貧血を引き起こします。この出血は肉眼では見えにくい微細なものであり、日常生活の中で気づかないことも多いようです。しかし、この出血によって徐々に赤血球が減少し、貧血症状があらわれるようになります。また、貧血によって、ふらつき、めまい、疲労感、集中力の低下などの症状があらわれることもあります。

お腹の痛み・張り

大腸がんは、大腸内に腫瘍が形成されることによって、便の通過を妨げることがあります。その結果、便秘、腹痛、腹部の張りなどの症状が生じる可能性があります。大腸がんの腫瘍によって便の通過が妨げられると、便が蓄積し、腸の膨張や圧迫感を引き起こします。これが腹痛や腹部の張りの原因となります。
しかし、がんが盲腸や上行結腸、横行結腸などの場所にある場合、便がまだ固形になっていないため腹痛がはっきりとあらわれないことがあります。このような場合、がんが大きくなるまで自覚症状があらわれにくいことがあり、症状が出たときにはがんが進行している可能性があります。

体重の減少

がんが発生すると、体内でタンパク質や脂肪がより多く分解されることがあります。これは、がん細胞が成長するために、追加のエネルギーを必要とするためです。その結果、食事や運動の習慣が変わらないにもかかわらず、体重が減少することがあります。急な運動や食事制限など、生活習慣における特別な要因がないにもかかわらず、1ヶ月の間に3kg以上体重が減少した場合、大腸がんである可能性があるため注意が必要です。

大腸がんの要因チェックリスト

大腸がんは、遺伝的な要因だけでなく、日常の生活習慣や食生活によっても大きく影響されることが知られています。健康な大腸を維持し、大腸がんのリスクを低減するためには、自身の生活習慣を見直し、必要に応じて改善することが重要です。以下のチェックリストを参考に、あなたの生活習慣が大腸がんのリスクを高めていないか確認しましょう。

家族歴:親族にがんを患った方がいる場合、大腸がんのリスクは高まります。

食生活:肉類を主体とした食事を頻繁に摂っていたり、食物繊維の摂取が不足していたりする場合、大腸がんのリスクは高まります。

喫煙習慣:タバコを吸う習慣がある場合、大腸がんのリスクは高まります。

運動不足:定期的に運動をしていない場合、大腸がんのリスクは高まります。

過度な飲酒:飲酒によりアルコールを過剰に摂取している場合、大腸がんのリスクは高まります。

上記のポイントに該当する項目がある場合、大腸がんのリスクが高まっている可能性があります。適切な食生活の維持、禁煙、適度な運動などを心がけることが大切です。

関連記事: