危険な顔面けいれんもある?腫瘍が原因のけいれんとは?
編集部
顔にけいれんが起きることで、命に危険が及ぶことはないのですか?
清水先生
多くのケースで命のリスクはありません。ただし、脳にできた腫瘍に関連してけいれんが起きることはあります。
編集部
脳腫瘍がけいれんの原因になるのですか?
清水先生
はい。脳腫瘍が作られた場所によっては、血管が腫瘍に押され、けいれんを引き起こすことがあります。「顔面けいれんだと思って受診したら、脳腫瘍が見つかった」というケースもあるので、もし顔面けいれんの症状に悩む場合には念のため、検査を受けるといいでしょう。
編集部
顔面けいれんを引き起こす脳腫瘍の場合、それ以外の症状はありますか?
清水先生
それほど強い症状はありませんが、頭痛やめまいのほか、片側の聴力が低下する、飲み込みが悪くなる、声が出づらくなるなどが起きることがあります。また、小脳にまで影響が及ぶとふらつきが出る場合もあります。これらの症状がみられたら至急、病院へ行きましょう。
編集部
顔面のけいれんに加えて、そのような症状があれば注意が必要ですね。
清水先生
そうですね。脳腫瘍にはたくさんの種類があります。顔面けいれんと関連する腫瘍は良性であることが多いものの、治療が難しく、合併症が出やすいという特徴があります。そのため、このような症状がみられたら、脳神経外科のある病院を受診することをおすすめします。
編集部
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
清水先生
基本的に顔がピクピクするのは、命に関わるような怖い病気ではないことが多いのですが、患者さんにとっては不快でしょうし、特に営業職や接客業などをしている人は仕事に支障が出ることもあると思います。また、車の運転中にけいれんが起きたら事故のリスクにつながります。正しく診断をして適切に治療をおこなえば、多くの場合、症状の改善が期待できるので、ぜひ気兼ねなく受診してほしいと思います。
編集部まとめ
命のリスクにつながる疾患はほとんどないとはいえ、やはり自分の意思に反して顔がピクピク動いてしまうのは気になるもの。ボトックス注射など、手軽におこなえる治療もありますから、もし悩んでいる人は、一度専門医に相談してみてはいかがでしょうか。
配信: Medical DOC
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