「指の間がかゆい」原因はご存知ですか?対処法も医師が徹底解説!

「指の間がかゆい」原因はご存知ですか?対処法も医師が徹底解説!

指の間がかゆいとき、身体はどんなサインを発している?Medical DOC監修医が主な原因や考えられる病気・対処法などを解説します。気になる症状は迷わず病院を受診してください。

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監修医師:
今村 英利(いずみホームケアクリニック)

2009年新疆医科大学を卒業し、中国医師免許を取得。2019年に日本医師免許を取得。
神戸大学大学院(腫瘍・血液内科学講座)にて血液悪性腫瘍の研究に従事。医学博士号を取得。
赤穂市民病院、亀田総合病院、新宿アイランド内科クリニック院長などを歴任後、2023年2月いずみホームケアクリニックに常勤として着任。現在は内科全般の疾患を幅広く診療している。

「指の間がかゆい」症状で考えられる病気と対処法

指の間がかゆいといっても、かゆみのほかにブツブツや皮むけ・水疱・腫れなど、その症状によって考えられる病気や原因はさまざまです。これから、指の間がかゆい症状で考えられる病気や原因、対処法を説明します。

指の間がかゆい症状で考えられる原因と対処法

かゆみの感じ方やメカニズムは人それぞれで、年齢や持病などによっても考えられる病気は変わってきます。全部の指の間がかゆい、一本の指だけがかゆいなど、かゆみを感じる部位によっても原因はさまざまです。
指の間がかゆいという症状で考えられる病気や原因はいくつか挙げられます。指間カンジダ症・手湿疹(接触性皮膚炎)・汗疱・アトピー性皮膚炎・掌蹠膿疱症などです。肝臓病の1つの症状として指の間がかゆいという症状が出る人もいます。
かゆみが強いときは冷たい水や保冷剤で冷やすと軽減されます。それでも治まらないときは皮膚科を受診しましょう。また、全身の症状がある方はまずかかりつけの内科などに相談してみてもいいでしょう。

指の間がかゆくてブツブツしている症状で考えられる原因と対処法

指の間にかゆみを伴う小さなブツブツ(湿疹)が出ている状態で、赤みを伴うこともあります。考えられる病気や原因としては、手湿疹(接触性皮膚炎)・汗疱・掌蹠膿疱症・アトピー性皮膚炎などがあります。多くみられるのが手湿疹で、乾燥や洗剤・薬剤によるアレルギーによる接触性皮膚炎が多いです。接触性皮膚炎は理・美容師、看護師、調理、炊事、皿洗いの仕事をしている人に多く、男性より女性の方がなりやすいとされています。
接触性皮膚炎の場合は、ビニール手袋を着用して洗剤や薬剤に直接触らないようにすることで症状が抑えられます。ビニール手袋の素材で症状がひどくなることがあるので、その様なときは綿の手袋をつけてからその上にビニール手袋を着用するのがおすすめです。乾燥による手湿疹の場合は、ハンドクリームやハンドローションなどで保湿をすることで症状を軽くすることができます。
かゆみや赤みが強いときや、ブツブツが多いなど、症状が重い場合は早めに皮膚科を受診しましょう。受診するときは、いつから指の症状があるのか、他にある全身症状、現在かかっている病気や服用している薬などを詳しく医師に伝えるようにしましょう。

指の間がかゆくて皮がむけている症状で考えられる原因と対処法

ガサガサ・ごわごわして皮がむけている状態や、ふやけて白っぽく皮がむけている状態などのことをいいます。赤みやかゆみを伴うこともあります。指の間がかゆくて皮がむけている症状で考えられる病気や原因としては、指間カンジダ症・アトピー性皮膚炎・汗疱・手白癬(水虫)・金属アレルギーなどがあります。
指の間が白っぽくふやけてかゆみがある時は、指間カンジダ症・手白癬などの可能性があります。指間カンジダ症や手白癬はどちらもそれぞれカビが原因であり、診断するには顕微鏡による検査が必要になります。
保湿やビニール手袋の着用をしても良くならない時は、皮膚科を受診しましょう。赤みや皮むけがひどい、ジュクジュクしている場合は、早めに受診することをおすすめします。

指の間がかゆくて水ぶくれができている症状で考えられる原因と対処法

水ぶくれとは、死んだ皮膚でできた非常に薄い膜の下に液体がたまってできる膨らみです。水ぶくれの大きさは小さいものや大きいものなどさまざまです。色も透明だったり、白っぽくなったり、黄色っぽくなったりさまざまです。考えられる病気や原因としては、掌蹠膿疱症・手白癬・手湿疹・汗疱・アレルギー性皮膚炎などがあります。
手湿疹であれば、保湿や、水や洗剤・薬剤などを扱うときのビニール手袋着用などで症状を軽くすることができますが、掌蹠膿疱症や手白癬・アレルギー性皮膚炎は医療機関での治療が必要ですので、症状が重いときや、軽くても症状が続くときには皮膚科や近くの医療機関を受診するようにしましょう。水ぶくれは触らない・つぶさないことが大事です。

指の間がかゆくて腫れている症状で考えられる原因と対処法

全部の指が腫れている、一本の指だけが腫れているなど、症状はさまざまです。
考えられる病気の原因には、虫刺され・じんましん・血管性浮腫などがあります。虫刺されであれば、刺された場所の周りが腫れますし、じんましんでは手全体が腫れることが多いです。腫れが慢性化していたり、日常生活に支障があるようなら早めに受診しましょう。腫れが短期間で治まり、その後繰り返さない場合は、様子を見ていてもいいことが多いです。症状が強くなくても、腫れが続く、腫れを繰り返すようなときは血管性浮腫などの病気が隠れていることがあるので、一度医療機関を受診するようにしましょう。受診する科は内科か皮膚科になります。

すぐに病院へ行くべき「指の間がかゆい」に関する症状

ここまでは症状が起きたときの原因と対処法を紹介しました。
応急処置をして症状が落ち着いても放置してはいけない症状がいくつかあります。
以下のような症状がみられる際にはすぐに病院に受診しましょう。

指の間のかゆみのほかに水ぶくれや腫れがある場合は、皮膚科へ

かゆみを伴うブツブツ(湿疹)や皮むけ、水ぶくれなどの症状がある場合、保湿やアレルゲンの除去をしても症状が軽減しない場合は早めに医療機関を受診をしましょう。症状が強くなくても、持続する症状の陰には思わぬ病気が隠れている場合があります。
じんましんやアトピー性皮膚炎は、手や指の間だけではなく、全身にもかゆみなどの症状が出ることが多いです。また、アトピー性皮膚炎は汗をかきやすい夏と乾燥する冬に症状が重症化する傾向があります。受診する科は皮膚科がおすすめですが、皮膚以外に全身の症状がある場合にはかかりつけの内科を受診しても良いでしょう。

受診・予防の目安となる「指の間がかゆい」症状のセルフチェック法

指の間がかゆい以外にウミが溜まったような水ぶくれがある場合

指の間がかゆい以外に白っぽくふやけて皮むけがある場合

指の間がかゆい以外に赤み・ブツブツ・腫れ・ただれなどの症状がある場合

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