ダイエット中の『お酒のおつまみ』賢い選び方は? 何も食べないのは良くない? 管理栄養士解説

ダイエット中の『お酒のおつまみ』賢い選び方は? 何も食べないのは良くない? 管理栄養士解説

最近体重が気になってきた、けれど仕事柄お酒を飲む機会が多い、少しくらいはお酒を楽しみたい! そういったお悩みを抱える方もいらっしゃるのではないでしょうか? そこで今回はお酒を飲むときに体重を増やさない「賢いおつまみの選び方」を、管理栄養士の飯田優季さんに紹介していただきました。

監修管理栄養士:
飯田優季(管理栄養士)

管理栄養士として、健康食品やサプリメントの商品監修、専門誌・栄養情報サイトのコラム執筆、料理教室など様々な活動に携わる。 世界3大ミスコン「ミスグランドインターナショナル」では日本代表選手の栄養コンサルタントを行うなど、ダイエット、体質改善、増量など、ボディメイクに関する個別サポートを中心に活動している。

ダイエット中に積極的に摂るべき栄養素は? 管理栄養士が徹底解説

編集部

ダイエット中の食事で注意すべきことは何でしょうか?

飯田さん

まずは自分のこれまでの食生活を見直してみましょう。消費量に比べて食事量が多い、間食にお菓子やジュースを食べていたなどの場合は、それらを控えるだけでも体重減少につながります。そして、過剰に食べる量を減らしすぎるとリバウンドにつながるので過度な食事制限にも注意してください。

編集部

食事量の見直しと過度な食事制限をしないことが重要なのですね。

飯田さん

そうですね。私たちの体を作っているものは食ですので、いくら体重という数字が短期間で減るからと言って偏った食事や過度な食事制限はおすすめできません。栄養バランスや運動量などを総合的に評価して、ダイエットを継続するのが健康的な体づくりをする上でとても重要です。

編集部

では、ダイエットのために必要な栄養素はどんなものですか?

飯田さん

三大栄養素のバランスが大切ですが、不足しやすい栄養素としてたんぱく質、食物繊維、ビタミン、ミネラルを意識して摂りましょう。たんぱく質は肉・魚・卵・大豆製品から補えます。最近ではプロテイン製品も手軽に手に入るので、余計な脂質を押さえたいときなどに便利です。食物繊維やビタミン、ミネラルは、きのこ類・海藻類・野菜類から補えます。また、ダイエット中は冷凍野菜や、乾燥ワカメや切り干し大根のような乾物を常備・活用するのも便利ですね。

ダイエット中の飲酒…太らないおつまみを選ぶポイントは?

編集部

お酒が好きなのですが、ダイエット中にお酒を飲んではいけないのでしょうか?

飯田さん

ダイエットを意識しているのであれば、お酒は飲まない方が良いです。しかしダイエット中でもお付き合いで飲み会に参加しなければならない場面もあるでしょう。厚生労働省が推進する国民健康づくり運動“健康日本21”によると「節度ある適度な飲酒」は1日平均純アルコールで約20g程度(ビールなら500ml)と定義しています。アルコールは高糖質・高脂質の食事と組み合わさると体脂肪が増えやすくなるので、おつまみにも注意が必要です。

編集部

では、おつまみを食べずにお酒だけを飲む方がダイエットに良いのでしょうか?

飯田さん

少しでもカロリーを抑えるために、おつまみを全く食べずにお酒だけを飲むという方もいます。ですが、それではアルコール分解に必要な栄養素が足りずにアルコールの分解が遅くなり、脂肪がつきやすくなってしまうのでよくありません。肝臓に相当な負担をかけ、頭痛や吐き気、めまいなどを起こす危険もあるため、適度におつまみを食べていただくほうが良いです。

編集部

太りにくいおつまみ選びのポイントや注意点はありますか?

飯田さん

糖質や脂質を抑えるとともに、お酒を飲むと消費される栄養素を補うことが大切です。

編集部

ついシメにラーメンなど炭水化物が欲しくなるのですが……。

飯田さん

お酒を飲むと心の安定に欠かせないセロトニンというホルモンが減ります。そうすると体はセロトニンを作るためにブドウ糖、つまり炭水化物を欲するようになります。お酒を飲むたびに毎回炭水化物を食べていると、脳は「お酒+炭水化物=快楽」とインプットしてしまい、中毒状態にもなりかねないので注意が必要ですよ。

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