甘味料のおすすめの使い分け方を管理栄養士が解説
編集部
適度に糖質を摂るといっても白砂糖やみりん、蜂蜜などの甘味料は使って良いのでしょうか?
佐久間さん
糖質系甘味料は、量さえ気を付ければ使っても問題ありません。むしろ「料理を美味しく食べる」ためにもぜひ活用しましょう。白砂糖には保水効果があるのでお菓子作りには欠かせないですし、煮物には白砂糖やみりんを使うと浸透圧効果で味がしみ込みやすくなります。先ほど話したように、血糖値やカロリーが気になるからと言って人工甘味料ばかりを頻繁に使用するのは避けましょう。
編集部
白砂糖やみりん、蜂蜜のなかで一番健康に良いのはどれですか?
佐久間さん
どれも使う量や頻度に気を付ければ問題はないですが、栄養素の視点からでいえば蜂蜜が一番健康に良いでしょう。蜂蜜は糖質だけでなく、ミネラルやアミノ酸など体に嬉しい栄養素も豊富です。また、血糖値の上昇も果糖やブドウ糖よりも緩やかであるという研究結果もあります。血糖値が気になるひとや、少しでも栄養を摂りたいひとは蜂蜜を活用してみてください。
編集部
煮物のような料理にも蜂蜜が使えますか?
佐久間さん
甘味料は料理に応じて使い分けるのがベストです。確かに蜂蜜は3種類のなかで値段が高いですよね。また、蜂蜜は白砂糖やみりんに比べて味にクセがあること・温かい料理では甘みが弱くなるという特徴があります。そのため、煮物などの料理に使うと味のクセが出たり、入れすぎてカロリーや糖質が過剰になったりすることもあります。使い分けとして、ケーキなどのしっとりとしたお菓子作りには白砂糖、煮物など甘さをしっかり出したい料理は白砂糖やみりん、ヨーグルトや飲み物の甘さ足しには蜂蜜を使いましょう。用途に応じて使い分ける方が、結果としてカロリーや糖質が抑えやすいですよ。
編集部
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
佐久間さん
白砂糖やみりん、蜂蜜などの甘味料は血糖値を上げる・カロリーが高いなど体に良くないイメージが強いですが、それぞれの甘味料は料理を美味しくするためにも大切です。なかでも蜂蜜は、血糖値の上昇が比較的緩やかなので、飲み物などの甘み足しに使ってみて下さいね。一方で人工甘味料は血糖値を上げないものの、使いすぎると強い甘さに慣れてしまい、間食の増加や糖尿病のリスクが高まることも考えられます。食事全体のバランスとして、糖質は多くても少なくても体に悪影響を及ぼします。糖質系と非糖質系それぞれの甘味料のメリット・デメリットがあるので、料理や状況に応じて上手に活用していきましょう。
編集部まとめ
甘味料はさまざまな種類がありますが、なかでも代表的かつ家庭にも置いてあることの多い「白砂糖」「みりん」「蜂蜜」や甘味料の種類別特徴、糖質の重要性について管理栄養士の佐久間さんに解説してもらいました。糖質は自分の体にちょうど良い量を食事から摂ることが重要で、完全に摂らないことで体に悪影響があるようです。甘味料を上手に使い分けて、ヘルシーな食生活に活かしてみてください。
配信: Medical DOC
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