人間ドックは何歳から受けるべき?推奨年齢や検査費用も医師が解説!

人間ドックは何歳から受けるべき?推奨年齢や検査費用も医師が解説!

人間ドックは何歳から受けるべき?Medical DOC監修医が人間ドックの推奨年齢や検査内容・見つかる可能性のある病気等を徹底解説します。

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監修医師:
伊藤 陽子(医師)

浜松医科大学医学部卒業。腎臓・高血圧内科を専門とし、病院勤務を経て2019年中央林間さくら内科開業。相談しやすいクリニックを目指し、生活習慣病、腎臓病を中心に診療を行っている。医学博士、産業医、日本内科学会総合内科専門医、日本腎臓学会腎臓専門医、日本透析医学会透析専門医、日本東洋医学会漢方専門医、日本医師会認定産業医、公認心理師。

人間ドックとは?

健康診断は、法律で決められた生活習慣病の早期発見を中心とした目的で行われ、項目が決められています。一方人間ドックは、病気の早期発見を目的とすることは同じですが、法的な義務はなく、自分の意思で受診し項目も選べ、より詳しく体のチェックをすることができます。

人間ドックの検査項目は?

人間ドックでの検査は、健康診断で行う基本的な項目(尿検査、血液検査、心電図、レントゲン検査など10~15項目程度)以外に検査項目は50-100項目と多くなっており、健康診断では見つけづらい病気も見つけ出すことができます。また、オプション項目もあり、自分で行いたい検査を選べます。

人間ドックの費用は?料金は保険適用?自己負担??

人間ドックは保険診療の適応となりません、全額自己負担です。会社で補助がある場合もあるため、会社に確認してみると良いでしょう。(公務員では人間ドックの助成がある場合が多いです。)料金は、基本の項目で4万円以上することが多いです。どんなオプションをつけるかにより、総額の費用は変わります。PET-CTなど高額な検査を行う場合には、費用は20万円以上かかります。

人間ドックは何歳から受けるべき?

人間ドックは何歳から受けるべきでしょうか?

人間ドックは通常20歳以上を対象にしていることが多いです。では、何歳から受けるべきでしょうか?明確な基準はありませんが、30歳以上では徐々に生活習慣病の発症が多くなってくるため、30歳以上となったら人間ドックの受診を検討してみましょう。

20代男性の受けるべき項目は?

20代男性は、社会人となり生活習慣の変化が出るころであると思われます。糖尿病や肝障害など生活習慣病の項目を含めると良いでしょう。また、胃痛などの症状があれば上部消化管内視鏡(胃カメラ)やバリウム検査、便通異常などあれば便潜血検査や大腸内視鏡検査を検討しても良いと思います。

20代女性の受けるべき項目は?

20代女性では、婦人科系健診を受けることをお勧めします。子宮頸がんは20代のころより徐々に増加する傾向があります。早期に発見することが重要です。また、貧血の合併も多く、血液検査で貧血がないかなど調べてみましょう。

30代男性の受けるべき項目は?

30代男性では、生活習慣病が増え始めます。血液検査で脂質異常症、糖尿病、肝障害などがないかをチェックしましょう。また、20代と同様に消化器系検査を行うことも良いでしょう。

30代女性の受けるべき項目は?

30代女性では乳がん、子宮がんの検診は受けるべきでしょう。また、便通異常(便秘や下痢など)などがあれば便潜血検査や大腸内視鏡検査を検討しましょう。また、20代と同様に貧血などの異常がないか血液検査も有用です。

40代男性の受けるべき項目は?

40代男性では、生活習慣病も増加し、各種がんなどの発症が増えてきます。血液検査などとともに肺がん検診、上部内視鏡検査、便潜血や大腸内視鏡検査などのがん検診を行いましょう。また、不整脈なども発症が増える時期です。心電図検査も大切です。

40代女性の受けるべき項目は?

40代女性では、徐々に生活習慣病が増加します。血液検査で脂質異常症、糖尿病などの異常がないかをチェックしましょう。また、乳がん、子宮がんのがん検診はもちろん、大腸がんも増加する時期ですので、便潜血や大腸内視鏡検査、男性と同様に肺がん検診も検討しましょう。

50代男性の受けるべき項目は?

生活習慣病や肺がん、胃・大腸がんなどのがん検診に加えて前立腺がんも徐々に増加する時期です。前立腺がん検診も行いましょう。

50代女性の受けるべき項目は?

50歳代より生活習慣病の発症が増えます。血液検査で生活習慣病の発症がないかを検査しましょう。40歳代と同様に乳がん、子宮がん、胃・大腸がん検診、肺がん検診などのがん検診を受けることもお勧めします。また、閉経を迎えると徐々に骨密度が低下します。骨粗しょう症の予防のために、骨密度検査で自分の現在の状態を把握しましょう。

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