男性のおよそ30%が悩むと言われる「早漏」。その「3つの原因」と男性更年期の可能性

男性のおよそ30%が悩むと言われる「早漏」。その「3つの原因」と男性更年期の可能性

日本のED人口は、潜在的な人も含めると1200万~1800万人。いまや男性の4人に1人がEDと言われています。しかし、EDの症状や対処法などを、正しく知っている方は少ないのではないでしょうか。『EDかな?と思ったら読む本――専門医が教える傾向と対策』は、年間2万5000人を診察する泌尿器科医の窪田徹矢氏による、EDと向き合うための一冊。ここでは数ある疑問の中から、代表的なものを紹介します。
※本記事は窪田徹矢著の書籍『EDかな?と思ったら読む本――専門医が教える傾向と対策』(自由国民社)から一部抜粋・編集しました。この記事はセンシティブな内容を含みます。ご了承の上、お読みください

早漏の悩みはリラックスすれば解決できる

泌尿器科に来られる人のなかには、早漏に悩んでいる人も少なくありません。
早漏は、挿入して1~3分以内に射精してしまう状態です。
その原因は、主に次の3つに分類されます。
プレッシャーで早漏になる
いま、男性の約30%が早漏で、「心因性早漏」が一番多いと言われています。
これは、早く射精してしまった経験が精神的なトラウマになり、次のときにもすぐ射精してしまうのではないかというプレッシャーに押しつぶされ、早い射精を繰り返してしまうのです。
そもそも射精は、交感神経が優位になることで起こります。興奮が最高潮に達したとき、人は射精するものなのです。
勃起していないのに射精してしまうのも、早漏です。
ですから、交感神経を優位にしないように、リラックスした状態をつくりましょう。
この症状には、バイアグラなどのED治療薬を使うと効果的です。
日本ではまだ認可されていない「早漏治療薬」もあります。
それは、交感神経を抑え、興奮せずにリラックスした状態をつくることで、射精までの時間を延長させることができるという薬です。
海外ではおよそ40カ国で認可されています。
私のクリニックでは扱っていませんが、ED専門クリニックのなかには医師の個人輸入で販売しているところもあります。
保険はきかないので、使う場合は全額自己負担です。

敏感すぎて早漏になる
「過敏性早漏」は、10代によくある、いわゆる「ギンギンな状態」で、少しの刺激で射精してしまうことを指します。
若くて敏感なためにすぐ射精してしまう場合は、急に腰を振るのをやめる(寸止めする)など、少しずつ射精のコントロールを試みることで改善していきます。
男性ホルモンの低下で早漏になる
私のクリニックでは、来院時に男性ホルモンの低下が原因とみられる場合、男性ホルモンや男性更年期に関わる「男性更年期障害の問診票」に記入していただいて、診断の手順を組んでいきます。

男性更年期障害の程度
17~26点=なし
27~36点=軽度
37~49点=中等度
50点以上=重度
と分類されます。
・なし 男性更年期障害ではありません。
・軽度の人は、気になるようなら男性ホルモン採血をしてください。
・中度の人は、泌尿器科を受診しましょう。
・重度の人は、泌尿器科を受診しなければ手遅れになる可能性があります。すぐに対策が必要です。
テストステロンが下がることによって、射精を司る筋肉が衰えて早漏になるのが「衰弱性早漏」です。
これは、男性ホルモンの低下によって早漏になっているので、骨盤底筋を鍛えるトレーニングやスクワット、肛門を締める運動を行うことで改善します。
早漏全般について言えることは、まずはリラックスした状態をつくること。
その後、ED治療薬などをサポートとして使うとよくなっていきますよ。

窪田徹矢
1978年東京都出身。医療法人社団「思いやり」理事長。「くぼたクリニック松戸五香」院長。独協医科大学卒。専門は泌尿器科。日本泌尿器科学会泌尿器科専門医、指導医。年間2万5000人を診察。近隣の総合病院でロボット手術などを手掛ける。元千葉西総合病院泌尿器科部長。

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