骨粗しょう症になってしまうと、もう二度と治らないのではないかと不安になる方もいらっしゃいます。ですが、骨粗しょう症は治療が可能です。基本は薬での治療になりますが、生活習慣の改善もカギを握るようです。医師の朱田先生に解説していただきました。
監修医師：
朱田 尚徳（所沢あかだ整形外科）
富山医科薬科大学医学部医学科卒業。国内外の整形外科病院勤務ほか、Jリーグのチームドクターなどを歴任。2020年、埼玉県所沢市に「所沢あかだ整形外科」開院。理学療法士や鍼灸師とともに、チーム医療に務めている。日本整形外科学会認定整形外科専門医、日本体育協会公認スポーツドクター、義肢装具等適合判定医。
編集部
骨密度が低下してしまったら、元に戻らないのでしょうか？
朱田先生
いいえ。骨粗鬆症は治療をすることができます。骨密度の程度にもよりますが、一般的に中心となるのは薬を使った薬物療法です。
編集部
具体的に、どのような薬が使われるのですか？
朱田先生
一概には言えず、色々なタイプの薬を組み合わせて使います。よく使用されるのは、古くなった骨を壊すのを抑制する薬や新しい骨が作られるのを促進する薬でしょうか。そのほか、骨を作るのに必要なカルシウムやビタミンK2、活性型ビタミンD2などを補充する薬も使うことがあります。また、薬物療法と並行して、食事療法や運動もおこないます。とくに、劣化した骨質を改善するには、運動が最適です。
編集部
薬物治療の効果は、すぐに表れるのですか？
朱田先生
いいえ。そもそも、骨粗鬆症は生活習慣病の一種なので「治療に終わりはない」と考えていただいた方がいいと思います。つまり、骨粗鬆症は完治するものではなく、生涯にわたって向き合う必要があるということです。骨密度や骨質が再び低下しないように、日常生活で常に注意する習慣をつけましょう。
配信： Medical DOC
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